「ジョンリール・カシメロvsギレルモ・リゴンドー 」のアンダーカードに、ゲイリー・アントニオ・ラッセルが登場。

エマヌエル・ロドリゲスとWBA暫定バンタム級王座を争います。

アントニオはゲイリー・ラッセルJr.の弟、無敗のレコードを18(18戦全勝12KO無敗)にまで伸ばしているプロスペクトで、リング誌バンタム級で10位にランクされている〝まともな世界ランカー〟です。

アマチュア時代はプロのバンタムよりも5ポンド重い123ポンド級で活躍、ラウシー・ウォーレンやシャクール・スティーブンソンらに勝ちきれなかった〝惜しい〟ボクサーファイターでした。

対するロドリゲスは、すっかりチキンキャラが定着した〝幻滅のプエルトリカン〟。

井上尚弥に2ラウンドで粉砕され、優位に試合を進めたレイマート・ガバリョ戦ではチャンスに攻めきれずにスプリット負け。実力的にも根性的にも過大評価だったことを曝け出した、現在2連敗。

19勝12KO2敗の2敗が直近2試合なのですが、とにかく内容も悪すぎます。

その前のジェイソン・マロニー戦も尻すぼみ薄氷勝利でしたから、3試合建て続けて評価を下げたことになります。

そんなプエルトリコの元ホープにとって、今回のアントニオ戦は名誉挽回の絶好の機会です。

裏を返すと、アントニオの踏み台に選ばれたということです。

ロドリゲスに「井上尚弥の最大のライバル」と見られたかつての面影は、微塵もありません。

2人は同い年の28歳ですが、勢いには明らかな差があります。

焦点は、勝負に出れないロドリゲスをアントニオが詰め切れるのか?です。

正直、日本ボクサーに勝った選手、負けた選手には思い入れがあります。応援することが多いです。

しかし、ロドリゲスは…。失礼な言い方ですが、ボクシングはやめたほうがいい。

ボクシングの見方はいくつもありますから、ロドリゲスのスタイルが好きな人もいるでしょう。ただ、私はボクシングは野球やサッカーとは一線を画するスポーツだと思い込んでいます。

プロであるなら、何かを売っているはずです。

多くのスポーツでは、高い技術や圧倒的なパワーが売り物です。

もちろん、ボクシングにもその側面はあります。ただ、プロボクシングでは、最大の売り物は勇気でなければなりません。

勇気が致命的に欠落しているボクサーを見るのは、痛ましいです、可哀想になってきます。

ファイターである限り、最後まで虚勢を張り続けなければなりません。
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選手紹介のコールを受けると中谷は死刑執行人よろしく〝首斬りポーズ〟を決めます。あれは、相手を処刑するという意思表示もあるでしょうが、自分自身に向けて「ここで死んでも悔いはない」という覚悟を表しているようにも見えます。

中谷正義や田中恒成のように〝倒れてのち止む〟ボクサーが好きです。そんな私は「諦めないで殺されるまで戦うのを見て喜ぶ下劣な人間」です。

それでも、好きなんです。

ロベルト・デュランのように、自分から試合を投げ出しながら逆ギレする狂人も好きです。逆ギレするクイッター、人間として最低です。

しかし、たとえ理屈が通らなくても、自分から棄権しても、負けは認めない。メチャクチャですが、そもそもファイターとは無茶苦茶な人格でなければ闘えません。


ロドリゲスは、プエルトリコの田舎の役場とかで、地元の人たちに愛されながら生活するのが似合っています。

井上や中谷、恒成、デュランのような頭のネジがダース単位で抜けてる人間がやる職業に就いたのが、そもそもの間違いだったのです。