◉WBCジュニアライト級タイトルマッチは、圧倒的有利の専門家予想を覆して王者ミゲール・ベルチェルトをオスカー・バルデスが衝撃的なノックアウトで圧勝を収めました。
試合後に救急搬送されたベルチェルトのコメントは入っていませんが、オープニングから飲まれていた感は否めません。
最初の3ラウンドに手数が出なかったのは「王者の余裕・偵察」や「体調不調「などではなく、バルデスのスピードと動きに戸惑っていただけでしょう。
「(3ラウンドまで)全部持って行かれてる」というコーナーの発破に、4ラウンドに強引に出たのも失敗でした。精神的に飲まれて、相手のスピードと攻撃に戸惑ったままで、強引に前に出たらどうなるかは明らかです。
結果論ではなく、4ラウンドを迎えるインタバルの間で、王者から「現時点では全く対応できない、見えない」と伝えられたら、もうポイントは失ってもいいから中盤まで危険な賭けには出るべきではありませんでした。
「バルデスは飛ばしてる。とにかく決定打をもらわずに失速を待つ」べきでした。もちろん、それでも負けてたと思いますが、あの結果はなかったでしょう。
もちろん、戦前予想は圧倒的有利、オッズも大きく引き離してた中で序盤で明白なリードを許したベルチェルトには「王者の意地を見せたい」という焦りはあったでしょうが、それを抑えるのがコーナーの役目です。
チーム・カネロの見立ては正鵠を射ていました。
「ジャブの差し合いでも勝てる。20㎝のリーチ差(実際の差は14㎝)があっても関係無い。ジャブの差し合いを決するのは打ち出すスピードではない。一番がタイミング、次に引く速さ。ベルチェルトの打ち出しは遅くはないが引くのは笑うほど遅い」(エディ・レイノソ)の見立ては、ベルチェルトの試合を見たことがあれば素人でもわかることでしたが、王者の速くて強いジャブとそれに連なる右強打に、これまでの対戦者はそこを突くことは出来ませんでした。
ベルチェルトのリードは伸び切っちゃいますから…。引くのは遅い。優勢の場面ではあの伸びるジャブも有効なのですが、強い相手には危険すぎます。
そして「ベルチェルトは打たれ弱い。フランシスコ・バルガスの粗い攻撃には耐えられても、バルデスの精度には破綻する」というのもその通りでした。
「ベルチェルトはクラスジョー」とは言われていても、ノックアウト負けは7年前の一度だけで、カネロ陣営の指摘は陽動作戦にも思えました。この理屈ではマニー・パッキャオも打たれ弱いことになります。
ただ、レイノソ親子はゲンナディ・ゴロフキンとの2試合がそうだったように、ブラフで相手を牽制することはしません。「言葉で駆け引きしたり威嚇はしない。我々は作戦を実行するだけだ」。
ESPNでも「最大の差はコーナー」と、ベルチェルトのトレーナー(ローマン・アコスタ)を不安要素に挙げていましたが、今日はエディ・ファッチがついていても勝てませんでした。
おそらく、チーム・カネロにはベルチェルトの練習段階からの情報が事細かく入っていたのかもしれません。
体格では王者が身長170㎝/リーチ182㎝、挑戦者は166㎝/168㎝。バルデスの接近をある程度は許すと見ていた専門家でも、ジャブの差し合いで負けるとは想像してなかったのでしょう。
二人とも強いけど、バルデスの方がスマートだった。その差が全て。これぞ「ボクシングは科学」だ。(テディ・アトラス)
カネロ・アルバレスは村田諒太がいずれ倒すとはいえ、ディスシプリンばかりが特筆されるレイノソのメソッドが正確で冷徹な観察眼に基づいていることをあらためて思い知らされました。
村田の敵はカネロだけではありません。
今日は、ベルチェルトの捨て身の攻撃に守勢に回るシーンもありましたが、あれは「パッキャオのデラホーヤ」です。次の試合では、更に逞しくなってるでしょう。
試合後にシャクール・スティーブンソンが対戦アピールしましたが、ボブ・アラムはいろんな意味ですぐにやらせないでしょう。
特に、日本のボクシングファンには難攻不落に見えたベルチェルトの今後は難しいかもしれません。
「魔法のガウン」は大袈裟ですが「強くて速くて巧くて打たれ強い」は、今日で全否定されました。特に、打たれ弱さは、ベルチェルトをますます臆病にさせ、これからの対戦相手を勇気付けることになります。
◉エイドリアン・ブローナーは現代の〝狼少年〟である。日本のボクシングファンはもうとっくに見限ってるが…。
エイドリアン・ブローナーは現代の狼少年です。ここまできたら、日本のボクシングファンとしてはもはや喜劇として楽しめています。
直近のマニー・パッキャオ戦だけは、厳しいキャンプもこなし、計量でもシェイプアップした肉体を披露しましたが、あの試合内容で判定に不満を爆発させ醜態を晒したのは〝さすが〟でした。
This time is different.今回もそうアピールしていました。
「ボクサーとして規律を失っていた。人間として道を外してしまった。しかし、セカンドチャンスは絶対にものにする」。
はぁ…??????
おいーーーーー!!!!!、お前、セカンドちゃうやろぉおおおおおおお!!!!!!サードでもフォースでもないやろぉおおおおお!!!!!!(おいでやす小田)。
このブログの読者に紹介する必要はありませんが、ブローナーは“The Problem” の異名でダニエル・ポンデ・レオンに僅差の判定勝ちで「大番狂わせでヒーロー誕生」(リング誌)と報じられた時点で…胡散臭さ満点でした。
ダニポンに番狂わせって、アンダードッグやったんかいやーーーッ!!!!!しかも、僅差で勝利って、それで持ち上げるって、リング誌ぃーーー、そこまで落ちたんかぁーーーー!!!!!(おいでやす小田)
あれが、ちょうど10年前。「おいでやす」の存在は知りませんでしたが、私はリング誌に絶叫で突っ込んでいました。
そして「こいつ、絶対、ニセモンやからーーー!!!!!」と確信していました。そして、フシ穴の眼の見立てには珍しく、ブローナーは過大評価のバッタもんキャリアを脇目も振らずに邁進してくれたのでした。
パックマンから生き延びてから2年。その間も“The Problem” は自分に対しての“The Problem” であり続け、今日復帰のリングに上がりました。
Of course !This time is same too! もちろん、今回も“The Problem” は期待を裏切りません。
無敗だけどまともな相手とは一度も戦ってないジュニアウェルター級のジョバニー・サンティアゴを迎えたウェルター級12回戦。
まず、計量は無事クリア。試合も判定勝ち。
31歳の君は同い年のサンティアゴを大差判定で下しました。まだ31歳だったんですね。まだ、心を入れ替えたら十分やり直せる年齢ですが、今日の動きはどうしようもなかったというか…負けてましたね。
微妙なラウンドを引き込んで、負けてるラウンドもジャッジの座ってる角度からは勝ってるように見えることもありますから、これもボクシングです。
今なら、バルデスはもちろん、ベルチェルトにも負けるでしょう。3階級下ですが。
しかし、なにはともあれアドリアン・グラナドス戦(2017年2月18日)以来、4年と2日ぶりの勝利でした(あの試合を勝利とするなら)。
おめでとう、そしてありがとう、AB。フシ穴の眼の私の予想通りなのは君だけだ。しかも、10年間も期待を裏切ることなく、頑張ってくれた。
申し訳ないけど、私は君が1年以内にまた逮捕されると予想してしまってます。予想が外れても構いません。AB、捕まらないで、逃げ切ってくれ!
そして、真面目な話です。本当に真面目な話です。
ボクシングでヘタレでも、人生でヘタレでもいい。何度も試合を見たABはグレートとは呼べなくとも、私の中では面白いキャラクターです、失礼ですが自分を見てるようで親しみすら感じています。
絶対に死ぬな、殺されるな、年上の俺よりも長生きしてくれ。
試合後に救急搬送されたベルチェルトのコメントは入っていませんが、オープニングから飲まれていた感は否めません。
最初の3ラウンドに手数が出なかったのは「王者の余裕・偵察」や「体調不調「などではなく、バルデスのスピードと動きに戸惑っていただけでしょう。
「(3ラウンドまで)全部持って行かれてる」というコーナーの発破に、4ラウンドに強引に出たのも失敗でした。精神的に飲まれて、相手のスピードと攻撃に戸惑ったままで、強引に前に出たらどうなるかは明らかです。
結果論ではなく、4ラウンドを迎えるインタバルの間で、王者から「現時点では全く対応できない、見えない」と伝えられたら、もうポイントは失ってもいいから中盤まで危険な賭けには出るべきではありませんでした。
「バルデスは飛ばしてる。とにかく決定打をもらわずに失速を待つ」べきでした。もちろん、それでも負けてたと思いますが、あの結果はなかったでしょう。
もちろん、戦前予想は圧倒的有利、オッズも大きく引き離してた中で序盤で明白なリードを許したベルチェルトには「王者の意地を見せたい」という焦りはあったでしょうが、それを抑えるのがコーナーの役目です。
チーム・カネロの見立ては正鵠を射ていました。
「ジャブの差し合いでも勝てる。20㎝のリーチ差(実際の差は14㎝)があっても関係無い。ジャブの差し合いを決するのは打ち出すスピードではない。一番がタイミング、次に引く速さ。ベルチェルトの打ち出しは遅くはないが引くのは笑うほど遅い」(エディ・レイノソ)の見立ては、ベルチェルトの試合を見たことがあれば素人でもわかることでしたが、王者の速くて強いジャブとそれに連なる右強打に、これまでの対戦者はそこを突くことは出来ませんでした。
ベルチェルトのリードは伸び切っちゃいますから…。引くのは遅い。優勢の場面ではあの伸びるジャブも有効なのですが、強い相手には危険すぎます。
そして「ベルチェルトは打たれ弱い。フランシスコ・バルガスの粗い攻撃には耐えられても、バルデスの精度には破綻する」というのもその通りでした。
「ベルチェルトはクラスジョー」とは言われていても、ノックアウト負けは7年前の一度だけで、カネロ陣営の指摘は陽動作戦にも思えました。この理屈ではマニー・パッキャオも打たれ弱いことになります。
ただ、レイノソ親子はゲンナディ・ゴロフキンとの2試合がそうだったように、ブラフで相手を牽制することはしません。「言葉で駆け引きしたり威嚇はしない。我々は作戦を実行するだけだ」。
ESPNでも「最大の差はコーナー」と、ベルチェルトのトレーナー(ローマン・アコスタ)を不安要素に挙げていましたが、今日はエディ・ファッチがついていても勝てませんでした。
おそらく、チーム・カネロにはベルチェルトの練習段階からの情報が事細かく入っていたのかもしれません。
体格では王者が身長170㎝/リーチ182㎝、挑戦者は166㎝/168㎝。バルデスの接近をある程度は許すと見ていた専門家でも、ジャブの差し合いで負けるとは想像してなかったのでしょう。
Teddy Atlas @TeddyAtlasReal They are both tough but Valdez smarter, makes the difference. Sweet Science.
二人とも強いけど、バルデスの方がスマートだった。その差が全て。これぞ「ボクシングは科学」だ。(テディ・アトラス)
カネロ・アルバレスは村田諒太がいずれ倒すとはいえ、ディスシプリンばかりが特筆されるレイノソのメソッドが正確で冷徹な観察眼に基づいていることをあらためて思い知らされました。
村田の敵はカネロだけではありません。
今日は、ベルチェルトの捨て身の攻撃に守勢に回るシーンもありましたが、あれは「パッキャオのデラホーヤ」です。次の試合では、更に逞しくなってるでしょう。
試合後にシャクール・スティーブンソンが対戦アピールしましたが、ボブ・アラムはいろんな意味ですぐにやらせないでしょう。
特に、日本のボクシングファンには難攻不落に見えたベルチェルトの今後は難しいかもしれません。
「魔法のガウン」は大袈裟ですが「強くて速くて巧くて打たれ強い」は、今日で全否定されました。特に、打たれ弱さは、ベルチェルトをますます臆病にさせ、これからの対戦相手を勇気付けることになります。
◉エイドリアン・ブローナーは現代の〝狼少年〟である。日本のボクシングファンはもうとっくに見限ってるが…。
このブログでも繰り返していますがパンチスタッツは試合の実態を表しません、表すとは限りません。しかし、今日の試合はかなり近似していたように見えましたが…。
This time is different.今度こそ心を入れ替える。
エイドリアン・ブローナーは現代の狼少年です。ここまできたら、日本のボクシングファンとしてはもはや喜劇として楽しめています。
直近のマニー・パッキャオ戦だけは、厳しいキャンプもこなし、計量でもシェイプアップした肉体を披露しましたが、あの試合内容で判定に不満を爆発させ醜態を晒したのは〝さすが〟でした。
This time is different.今回もそうアピールしていました。
「ボクサーとして規律を失っていた。人間として道を外してしまった。しかし、セカンドチャンスは絶対にものにする」。
はぁ…??????
おいーーーーー!!!!!、お前、セカンドちゃうやろぉおおおおおおお!!!!!!サードでもフォースでもないやろぉおおおおお!!!!!!(おいでやす小田)。
このブログの読者に紹介する必要はありませんが、ブローナーは“The Problem” の異名でダニエル・ポンデ・レオンに僅差の判定勝ちで「大番狂わせでヒーロー誕生」(リング誌)と報じられた時点で…胡散臭さ満点でした。
ダニポンに番狂わせって、アンダードッグやったんかいやーーーッ!!!!!しかも、僅差で勝利って、それで持ち上げるって、リング誌ぃーーー、そこまで落ちたんかぁーーーー!!!!!(おいでやす小田)
あれが、ちょうど10年前。「おいでやす」の存在は知りませんでしたが、私はリング誌に絶叫で突っ込んでいました。
そして「こいつ、絶対、ニセモンやからーーー!!!!!」と確信していました。そして、フシ穴の眼の見立てには珍しく、ブローナーは過大評価のバッタもんキャリアを脇目も振らずに邁進してくれたのでした。
パックマンから生き延びてから2年。その間も“The Problem” は自分に対しての“The Problem” であり続け、今日復帰のリングに上がりました。
Of course !This time is same too! もちろん、今回も“The Problem” は期待を裏切りません。
無敗だけどまともな相手とは一度も戦ってないジュニアウェルター級のジョバニー・サンティアゴを迎えたウェルター級12回戦。
まず、計量は無事クリア。試合も判定勝ち。
31歳の君は同い年のサンティアゴを大差判定で下しました。まだ31歳だったんですね。まだ、心を入れ替えたら十分やり直せる年齢ですが、今日の動きはどうしようもなかったというか…負けてましたね。
微妙なラウンドを引き込んで、負けてるラウンドもジャッジの座ってる角度からは勝ってるように見えることもありますから、これもボクシングです。
今なら、バルデスはもちろん、ベルチェルトにも負けるでしょう。3階級下ですが。
しかし、なにはともあれアドリアン・グラナドス戦(2017年2月18日)以来、4年と2日ぶりの勝利でした(あの試合を勝利とするなら)。
おめでとう、そしてありがとう、AB。フシ穴の眼の私の予想通りなのは君だけだ。しかも、10年間も期待を裏切ることなく、頑張ってくれた。
申し訳ないけど、私は君が1年以内にまた逮捕されると予想してしまってます。予想が外れても構いません。AB、捕まらないで、逃げ切ってくれ!
そして、真面目な話です。本当に真面目な話です。
ボクシングでヘタレでも、人生でヘタレでもいい。何度も試合を見たABはグレートとは呼べなくとも、私の中では面白いキャラクターです、失礼ですが自分を見てるようで親しみすら感じています。
絶対に死ぬな、殺されるな、年上の俺よりも長生きしてくれ。



コメント
コメント一覧 (4)
大感動しました!
おいでやす小田は人気では軽量級ですがR−1のコンテスト連続出場のPFPランカーです。お目が高い。
フシ穴の眼
が
しました
どうせつまらない内容確定なので。
フシ穴の眼
が
しました
フシ穴の眼
が
しました