今年4月に「SHARKS」という陸上中距離を専門とするプロチームが発足しました。

SHARKSは茨城県阿見町を拠点に子供から大人までを指導する民間の陸上クラブ「阿見アスリートクラブ(AC)」のトップチームの位置付けで、練習は東京都内で行っています。

日本の陸上競技ではマラソンが王様です。

近年、短距離、それも100m男子というボクシング例えると「ヘビー級」が活況を呈してくれているのは「こんな日が来るなんて!」と陸上ファンとして嬉しい限りです 。

一方で、マラソンは今なお「王様」であり続け、玉座を狙えるトラック1万mや5000mのエリートランナーが「未来のマラソンランナー」として実業団から引きが強いのに対して、800mや1500mの中距離選手の需要は一気に下落してしまいます。

ボクシングでいうとヘビー級に対する「クルーザー級」や「ライトヘビー級」でしょうか。

私は学生時代、中距離走が好きでそこで勝負したかったのですが、周囲から「距離を伸ばした方が可能性が大きい」と助言され、5000mから1万m、そして最後はロードレースで関東インカレ2部に出場しました。

そんな個人体験もあって、中距離選手が割りを食う状況を納得できない、才能を潰してる残念な思いで見てたのでSHARKSの取り組みには両手を挙げて応援しています。

中距離って走っても面白いし、見ても面白いと思うんですが、やっぱり私は変わり者なんでしょう。

SHARKSは「日本中距離界に一石を投じたい」という思いから誕生しました。

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公式HPによると…。
 

現在の日本の陸上界は、中距離に特化した練習ができにくい環境になっています。
 
主な理由としては、
 
①駅伝、マラソン大国になり、中学、高校、大学、実業団を通して駅伝をやらないと中距離ができない環境になってしまっている。
 
②日本ランキング上位の選手レベルでも800m1500mを中心の競技者には、受け入れる実業団は少なく、駅伝をやらなければ雇用されない現状がある。
 
③実業団に中距離の指導者が少なく、大学は箱根駅伝が中心になり指導者は長距離中心になっており、育てる仕組みが閉ざされてしまっている。

素晴らしい。
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瀬古利彦はおそらく、トラックレーサーとして最も才能があったと確信しています。

中村清が偉大な指導者、モチベーターであることに全く異論はありませんが、自身の体験から噴き出していたのか「日本人はトラックでは通用しない」という情けない諦観は残念でしかありません…。

「日本人は(レベルの高い)トラックでは通用しない」 。

ボクシングに例えると、まさに「減量信仰」です。

井上尚弥のような才能をどうしてジュニアフライの型に嵌めようとするのか!?…より多くの複数階級制覇のため?

そうだとしたら、バカげてます。



優秀な中距離選手が実業団に入るためには、長距離を走る、アスファルトの駅伝を走ることが 条件です。

彼らのスピードは日本の倒錯したシステムの中で殺され続けてきたのです。

現在の中距離2種目の世界記録と100m&マラソンの日本記録は以下のとおりです。


▶︎800m:世界記録=1分40秒91/日本記録=1:45.75 ▶︎1500m:世界記録=3分26秒00/日本記録=3:37.42

◉100m:世界記録=9秒58/日本記録=9秒97
◉マラソン:世界記録=2時間1分39秒/日本記録=2時間5分29秒

どの種目も日本人が世界記録を出すのは至難の業に思えますが、それは短距離も中距離もマラソンも変わりません。

それどころか、社会人になった途端に事実上選手生命を絶たれる日本の中距離がいかに善戦奮闘していることか!

そもそも、簡単に獲れる世界チャンピオンなどに、偉大な価値などありえません。


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2011年、アゼルバイジャンの首都バクーで行われた世界選手権。

「日本人がミドル級なんて不可能だという人もいますが?」。記者が不躾に差し出すマイクに一瞥もくれずに村田諒太は語りました。前だけを見て。

「日本人に無理かどうかは知らんけど、村田諒太には不可能じゃない」。


その意気なんです。