アジアが産んだ史上最高の軽量級ボクサーはファイティング原田です。

これに異論がある人はいないでしょう。
1960年代の10年PFPで原田1位のジョフレと5位の原田ですが、当時、もしリング誌の月極PFPが1あったなら?
$_1
月極でも、エデル・ジョフレが相当の期間で1位の座に君臨していたことに疑う余地はありません。

また、当時の承認団体が一つで10階級しかなかった背景から、ジョフレ戦前の原田も10傑に名前を刻んでいた可能性が十分にあります。

そして、ジョフレに連勝した原田は普通に1〜2位近辺の評価を受けて、防衛を重ねる中では確実に1位の座に就いていたはずです。

アジアの軽量級は、原田をトップに豊壌の歴史を紡いで来ました(あの男のせいで「軽量級」の但し書きを外せないのが歯痒いですが)。

ボクシングに限らず、アスリートにとって最高の名誉は殿堂入りです。

原田が「モダン部門」での一発殿堂を決めているのは当然ですが、その後は一発はもちろんモダン部門で殿堂入りした日本人は残念ながら出ていません。

具志堅用高と大場政夫は「オールドタイマー部門」でした。

3人の中で最も古い時代に活躍した原田がモダンで、後の時代に登場した大場と具志堅がオールド。

この奇妙な時空のネジレを簡単に説明すると、モダン部門は途轍もなく凄いボクサーが選ばれ、そこから漏れたボクサーを事後評価するのがオールドタイマー部門です。

さらに、モダン部門の中でも資格発生年で即選出されるのが、一発殿堂(First -ballot Hall of Famer)です。

MLBではイチローなんかは一発殿堂確実、満票もありうると言われていますね。

さて、一発殿堂ですがアジアでは原田とカオサイ・ギャラクシーの2人だけしかこの名誉に輝いていません。

一発を逃しながらもモダン部門で殿堂入りしたのが張正九と柳明佑の〝具志堅の弟分〟たち。

そして、2021年の殿堂を決める今年の投票にはポンサクレック・ウォンジョンカムが〝一発〟に挑みます。

殿堂は今年からフォーミュラが変更、資格発生が引退5年から3年に短縮されました。これで2018年引退のポンサクレックが資格を得たわけです。

下位とはいえPFP常連だった難攻不落のタイ人が、アジア3人目の一発殿堂を狙います。

こう振り返るとカオサイ、張、柳、ポンサクレックは強豪にも勝ってはいますが、長期政権も評価されたもの。

10階級にジョフレ、時代に恵まれたとはいえ原田の価値が光ります。

カオサイと張、柳の Hall of Famer 3人に、ポンサクレックらリング誌PFP経験者を加えたアジアの牙城に挑んだ日本のファイターを振り返ります。