〝信者〟のタチが悪いのはどの世界でも同じです。

「ロイ・ジョーンズに対して相手が弱いなんて理屈は通用しない。弱い相手だとしてもそのパフォーマンスを見れば歴代最高PFPだとわかる」。

「マニー・パッキャオの8階級制覇は史上唯一。対戦相手の質も高い。歴代最高PFP1位に議論する余地はない」。

今、聞くと「そんなこと言うヤツが多勢いたわけがない」と笑うでしょうが、本当にいたんです。

 

井上尚弥の信者たちの中にも、現時点でファイティング原田の業績を上回っていると考えている〝過激派〟〝急進派〟までいます。

それでも世界的に関心が低いバンタム級の井上信者は、かつてのローマン・ゴンザレスと同じく、多くのボクシングファンに優しく受け止められています。

そんな奇天烈な信者の中で、今世界で最も嫌われているのが、カネロ信者です。

そんな信者の声をリング誌やESPN、スポーツ・イラストレイテッド、米国Yahoo!スポーツから寄せ集めます。
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「どうしてカネロに人気があるのかわからない」。そう言う人は自分が多数派気取りだが、現実は密教的に少数派だ!市場が知れを如実に物語っている。

彼らの代表的な主張を集約すると「カネロこそPFPキング」に行き着きます。

ジュニアミドル、ミドルの二階級で最強ボクサーに勝利を収め、スーパーミドルでも穴王者とはいえ圧勝、敗北はフロイド・メイウェザー戦のマジョリティデジションのみ。

「リング誌PFPキングのゲンナディ・ゴロフキンと1分1勝。常識的に考えたらカネロがキングでなければおかしくないか?」

「現在1位のワシル・ロマチェンコはPFPファイターとの対戦は2階級下で10位のギレルモ・リゴンドーとの不平等な試合だけ。しかもオルランド・サリドなんかに負けている」。

「2位のテレンス・クロフォードに至ってはPFPファイターとの対戦経験すらない。それって、もう論外だろ?」。

His résumé is far superior to Lomachenko’s or Crawford. カネロの対戦相手はロマやクロとは比べものにならない。

…どういう思考回路でロマとクロがカネロより上になるのか?誰も説明できないだろう。

「カネロの1つ下4位の井上尚弥。彼はPFPファイターどころかまともな強豪とは一度も戦っていない。何よりも人気が無いから層が薄くレベルも低いバンタム級だ」。

「5位オレクサンダー・ウシクはUndisputed Champion だが、統一したのは重量級で最もタレントが薄いクルーザー。当然ながらPFPファイターとは一人も戦っていない」。

…井上やウシクの貧弱極まる対戦相手リストは、カネロと比べるのは失礼なレベル、カネロとPFPリストで並べるような名前でないとわからないのか?

カネロを迫害する無知なボクシングファンの言い分は「温室育ちの作られたスター」「微妙な判定はカネロに転がる」。

では「温室育ちの作られたスター」のカネロは、今も温室の中でスーパースターにはなっていないのか?

「微妙な判定」をものにするのは、カネロのボクシングがジャッジに訴える魅力があるからじゃ無いのか。

カネロの次戦にはセルゲイ・コバレフも挙がっている。カネロが圧勝したら、後出しで「コバレフは衰えていた、壊れていた」ことにされるのだろう。

GGGがコバレフに勝てば大偉業でも、カネロがやると「劣化した弱い相手」になるのだ。
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⬛️個人的にはドーピングで引っかかっているカネロのPFPキングは何があってもありえません。

バリー・ボンズが殿堂入り出来ないのと同じ理屈です。卑怯者は評価の対象外です。

しかし、それがなかったとしたらPFP1位に異論はありません。

コバレフに勝って154から175ポンドの四階級制覇となると、その内容も含めて最近では珍しい意味のある階級制覇です。

現時点での不幸はあまりにもビッグネームになり過ぎて、名前で釣り合いの取れる相手がいないこと。

メイウェザーがカネロ相手に復帰するわけがなく、ジュニアミドルを144ポンドの体重で計量したパッキャオは、ミドル主戦場のカネロには軽すぎます。

誰と戦っても興行的にはメガファイトになるものの、ファンが手に汗握るような相手は見当たらない。

「ライバル不在」。

モハメド・アリやマニー・パッキャオはけして悩むことなどなかった、自分ではどうしようもないジレンマ の沼にカネロもまた絡みとられようとしています。