マニー・パッキャオが無名のジェフ・ホーンに敗れる。大番狂わせです。

まさかの展開でした。しかし、結果は納得がいくものでした。117−111は試合の実態から離れていますが、115−113は妥当なスコアだと思います。

しかし、リング誌もESPNもその速報記事で「CONTROVERSIAL DECISION」(議論を呼ぶ判定)とヘッドラインを組んでいます。

大柄の選手の扱いに長けているはずのパッキャオが、ホーンの突進を持て余し、圧倒的と見られたスピードでも優位に立てず、後退を余儀なくされる展開が続きました。

ホーンもパッキャオにダメージを与えるシーンを作ることは出来ませんでしたが、手数と攻勢は明らかでした。

決定的なラウンドは、パッキャオがホーンをダウン寸前に追い詰めた9回だけですから、難しいジャッジではありましたが。

今回、全米でこの試合を生中継したESPNは117−111でパッキャオ。リングサイドで解説したテディ・アトラスも116−111でパッキャオ(アトラスは恐らく9回を10−8でパッキャオに振ってますね)。

9回を10−8に振ることは問題ありません。しかし、そう振ったとしてもパッキャオ勝利はないと思うのですが…。

確かに、CompuBoxによると、ホーンは625発のパンチを放ちヒットしたのは92でヒット率は15%。一方のパッキャオは573発中182発をヒット(31.8%)。パッキャオは、約2倍のパンチを無名のオージーに命中させていることになります。

ただ、CompuBoxの数字が試合の実態からかけ離れれていることも多いですし、この試合はまさにその好例だと思うのですが…。

ESPNは、明らかな不当判定だったブラッドリーとの初戦まで引き合いに出していますが、そこまでの内容じゃないでしょう。

9回終了時に主審のマーク・ネルソンがホーンのコーナーに「戦意を見せないと止める」と警告しましたが、あのシーンも不自然に思えました。もしかしたらWOWOWの画面だけからは把握できない、一番近くで見ている主審だけにわかる深刻なダメージをホーンが見せていたのかもしれませんが。

主審や、リングサイドにいた専門家の方が、WOWOWの画面よりも試合の真実が把握できるのはもちろん、その通りでしょう。

しかし果たして、そんな真実があったのでしょうか?

いずれにしても、この内容でCONTROVERSIAL DECISIONとするメディアの見方は分かりません。

…少し、私が、パッキャオへの苛立ちから感情的に見てしまったのかもしれません。

パッキャオがこの試合に臨む姿勢に油断を多く見せていたことに加えて、試合後のインタビューで、“I don’t like to complain, but when I arrive here (in Australia), I catch cold.”(判定に文句は無い、ただオーストラリア入りして風邪をひいていたんだ)と言い訳したグレートに、カチンときましたから。

判定に文句がないなら、言い訳するな、です。