ロンドン五輪金メダリスト村田諒太(帝拳)の世界挑戦が決まりました。

5月20日に東京・有明コロシアムでWBA世界ミドル級王座決定戦で元世界王者の同級1位ハッサン・ヌダン・ヌジカム(フランス)と拳を交えます。ミドル級は掛け値なしの人気階級です。そして、団体と王座乱立で誰が最強かわからない魑魅魍魎の世界でも、世界中のボクシングファンが認める絶対王者も君臨しています。


【リング誌2015年7月号「史上最強のミドルは誰か?」から…ミドル級はウエルター級と並んでアメリカでは最も注目され、メディアの露出も多い階級です。】

世界最大のスポーツメディアESPNがパウンドフォーパウンド(PFP)1位に推し、リング誌でも3位にランクされているゲンナディ・ゴロフキン(カザフスタン)です。村田も「(3団体統一王者の)ゴロフキンに勝てば、そりゃ一番ですけど。そこはちょっと離れちゃってるところなんで」とゴロフキンがこの階級で頭一つ抜けた存在であることを認めています。

それでも、5月20日に勝てば GGGの対立王者に名乗りを挙げるわけです。ヌジカムに勝ってWBA王者になることが、五輪で金メダルを獲った村田の最終目標であるわけがありません。ニューヨーク、マジソン・スクエア・ガーデンを根城にする階級最強のカザフスタン人との決戦はまだ少し先の話になるでしょうが、その大舞台につながる一本道が有明のリングからはっきりと見えています。

ミドル級を徘徊する怪物はPFP1位のゴロフキンだけではありません。ボクシング界で最も人気のあるドル箱スター、カネロ・アルバレスもリング誌認定のミドル級王者です(リング誌ミドル級ではGGGが1位、同PFPでカネロは8位とネジレが起きていますがその説明はまた別の機会に)。

村田は会見で「軽量級では米国や英国で戦っても日本ほどファイトマネーをもらえない。そういった意味でラッキーですね、ミドル級は。上げ幅がいくらでもある。(ボクシング中継の米最大手)HBOのメインを自分が張るとか、(有料の)ペイ・パー・ビュー放送に乗るなんてミドル級だからこそ。おいしい階級です」と笑顔で語りましたが、全くその通りです。

ミドル級はただでさえ「おいしい階級」なのに、今のこの階級にはPFP1位のGGGと、飛び抜けた人気No.1のカネロの二人が存在しているのですから、こんなラッキーは滅多やたらにあるもんじゃないですね。

恐ろしく打たれ強い〝カメルーンの起き上がり小法師〟に鮮やかな勝ち方をしようものなら、リング誌をはじめ、多くのメディアがミドル級の3番目の惑星として村田を取り上げ、ゴロフキンやカネロとの対戦を煽るのは間違いありません。

夢はどこまでも膨らみます。