俺の友だちはバカが多い。類は友を呼ぶというやつです。

特に、国の下僕(公務員)になった奴は、履歴書だけが立派でそんなのが多い。彼らは、世界の仕組みに感じる矛盾をぶちまけるが、そんなもん言ったって何も変わらない。

たとえば、ヨーロッパは野球不毛の地。サッカーを王道に、観戦スポーツのマーケットが成熟しきているヨーロッパに、野球のような複雑なスポーツがいまさら定着するわけがない。

バカは言う。国際機関のほとんど全てはヨーロッパに本部を置いている。そこに出しているカネだけを指標にしたら、日本や韓国に本部があっても良いはずなのに。

バカは言う。三つ合わせても韓国の経済規模に及ばないベネルクス3国には、韓国はもちろん日本を合わせても遠く及ばない数の国際機関の本部が置かれている。

五輪種目を見るまでもなく、スポーツにおいてはヨーロッパを動かさなければ始まりません。

野球は米国ではメジャー競技、日本と韓国、台湾でも事実上の国技のステイタス(日本は相撲、韓国はサッカーが国技ですが)、欧州は野球不毛の地です。

さて。

ーーー欧州は野球不毛の地。この常識が過去形になる日が近づいているのでしょうか?



WBCは国際的な野球振興や市場拡大を目的に、MLBが統括・主導する形で2006年からはじまりました。

米国と日本、韓国、台湾に大きなマーケットを作り上げていますが、地球上のほとんどの国ではプロとしてまともなリーグすら存在しません。それゆえに「国別」で世界最強を決めるというコンセプトは、国籍の垣根を嘘みたいに低くするなどさまざまな工作が不可欠でした。

また、MLBが主導するということは、MLBのリーグ戦が何よりも優先されるということ。世界最強を決めるにしては、選手にはあまりにも多くの制約が課せられています。日本の敗退の主因ではないものの、最大の武器である大谷翔平という飛び道具が一人二役を演じることができなかったことも、このチームのブレーキになりました。

それでも、この羊頭狗肉の欺瞞に満ちたMLBの宣伝大会が眩しい輝きを放ったのは、やはり大谷翔平が真剣に立ち向かったからです。世界最高の選手が真剣に取り組んでいる大会は羊頭狗肉でもなければ、欺瞞とも言い切れません。

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そしてーーー。

今大会の最大のトピックスは「エスプレッソ旋風」だったのではないでしょうか。MLB選手が主力を占めたとはいえ、イタリア三色旗(トリコーローレ)を縫い付けたユニフォームが躍動し、ベンチではホームランを放った選手がエスプレッソをぐいっと飲むセレブレーション。

酔っ払い的には、スコットランドが出場していたら、スコッチをあおっていたのか?気になりましたが。

サッカーと自転車にしか大きな興味がないイタリアのメディアが連日、快進撃を伝えたことは競技人口の大きな増加には繋がらずとも、米国では野球がメジャーであること、サッカーW杯にも劣らない華やかな舞台を彼らが認知した意味は計り知れません。



1980年代末から90年代前半にかけて吉田義男、いやさムッシュ吉田はクラブチーム・パリ大学クラブ技術顧問、監督、フランス代表監督をつとめ、環太平洋の片手に余る国で超絶の人気を誇るスポーツが存在することを知らしめました。

世界で最も高名なスポーツ専門紙の一つ「L'Équipe」には「Petit Samouraï(小さなサムライ)」と呼ばれました



今回も東京プールに入ったチェコが成長した姿を披露、あわや〝恩返し〟を喰らうとこでしたが、このピルスナービールの故郷が最初に鮮烈な印象を与えたのは3年前のWBCでした。

本職を別に持ちながらも野球を愛し、野球を楽しむ姿は大谷翔平をはじめ日本代表のエリートたちの心も震わせました。

162キロの豪速球を左膝に当てた佐々木朗希がウィリー・エスカラに「コアラのマーチ」や「パイの実」などロッテのお菓子を大きな袋を2つプレゼントしたことも話題になりました。



ーーー欧州は野球不毛の地。この常識が過去形になる日が、きっと、近づいています。