1団体8階級の時代から、団体と階級がいたずらに増殖、いまや4団体17階級時代という、よほどのボクシングマニアでも王者が何人いるのか、正確に把握できません。

もうそれだけでもまともなスポーツとは呼べない状況が出来上がってしまいるのです。

4団体時代は、階級が「17」に増え、団体が「4」に、タイトルホルダーが68人に膨れ上がったというだけではありません。

一つの階級に4人の世界王者を名乗るだけでも狂乱ですが、同一団体の同一階級でも上位タイトルやらレギュラーやら暫定やら…。

さらに、スポーツとして重要なチャンピオンシップ制度を支えるランキングが、とにかくデタラメだということ。

認定料を稼ぎたい団体は、20世紀では考えられない数の地域タイトルを続々と作ります。そして、自分たちの地域タイトルに認定料を支払うファイターを優遇してランキングしています。

認定団体は、ファンやメディアの公平な目線から大きく逸脱したデタラメ(彼らにとって都合が良いという規格ではデタラメではありません)ランキングが、性懲りも無く毎月発表されているのです。

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オリジナル8の時代が〝清く正しい〟スポーツだったわけではありません。それでも、いまの惨状と比べると全くマシです。


これを「階級が細かいのは、それだけ階級の壁が大きいから」というアホな意見を聞くと、愕然としてしまいます。

サウジアラビア総合娯楽庁とダナ・ホワイトが掲げる「既存のボクシング界をぶっ壊す」という旗印は正論です。

ズッファボクシングを核とした彼らの野望は、どの程度まで進んでいるのでしょうか。

また、この野望はどういう状況をゴールとしているのでしょうか。

長い歴史に刻まれた偉大なファイターたちの記憶は、プロボクシングの大きな魅力の一つです。

彼らがほのめかす「UFCの規格」はオリジナル8に戻すだけでなく、ボクシングよりも現代にマッチした〝重い〟階級制に変革することまで含んでいるのでしょうか。

もし、そうなればフライ級は現在の112ポンドから125ポンドになり、ボクシングのジュニアフェザー級(122ポンド)よりも重くなります。

そんなの無茶苦茶…とも思えますが、20世紀初頭にオリジナル8が形成される過程において、ヘビー級を除く階級リミットは揺れていました。

プロボクシング発展のための100年に一度レベルの変革期だと考えると、歴史的な時代を目撃していると喜べますが、ボクシングが衰退して異業種に喰い散らかされている感も否めません。

ダナ・ホワイトは本気でしょうが、サウジアラビアはどこまで商売無視の散財を続けるつもりなのか、全く見えません

一つだけわかっていることは、サウジアラビアは赤字を撒き散らしながらプロボクシングにカネを注ぎ込んでいるということです。