日本時間のきょう早朝にMGMグランドで発表記者会見が開催されました。
7月19日に、この巨大カジノ&リゾーツのグランドガーデン・アリーナで生きる伝説が、マリオ・バリオスの持つWBCウエルター級タイトルに挑戦します。
セバスチャン・フンドラとティム・チューの再戦がアンダーカードに追いやられるのもどうかと思いますが、ボクシングはそもそもスポーツではなく興行、そしてこの10年でエンタメ色が決定的になっています。
フンドラvsチューを含めて因縁の再戦が3試合(残り2試合はイサック・クルスvsアンヘル・フィエロ/ブランドン・フィゲロアvsジョエット・ゴンザレス)が前座に連なります。
Does Manny Pacquaio have one more shocker left in store?
パッキャオにまだ世界を驚かせる力が残っているのか?
If there’s one thing Manny Pacquiao has proven he can deliver in a boxing ring, it’s the element of surprise.
マニー・パッキャオとは何者だったのか?一言でいうと驚き、驚きそのものだ。
多くのメディアが「この試合に勝つと、パッキャオにはさらなるメガファイトが用意されている」と浮き足立っていますが、それ以前の問題として「勝ったらアカンでしょ、普通」。
もちろん、日本のファンとしては佐々木尽とのタイトルマッチが見たい気はします。さすがに、日本のリングに引っ張り込むのは難しいでしょうから、井上尚弥の〝なんちゃってTモバ〟とは違う〝PPV付きのガチのT−モバイル・アリーナ〟も十分ありえます。
まあ、それ以前の問題として「勝てんでしょ、普通」。
Aサイドが好き勝手する歪みまくったボクシング界に突然現れ、何度も大番狂せを起こしてエリートファイターのキャリアマップや、プロモーターとTV局が描いた台本を引き裂き続けた超人パックマン。
自らがスターダムの頂点を極めてAサイドの権利を手にすると、キャッチウェイトを行使、安易な対戦相手との看板だけのメガファイトを繰り返した人間マニー・パッキャオは、4年のブランクからいきなり世界挑戦という正気の沙汰とは思えない愚行に手を染めてしまいました。
マニー・パッキャオはいま、46歳。
ジョージ・フォアマンは45歳9ヶ月で、世界ヘビー級王者(WBA/IBF)に返り咲きました。バーナード・ホプキンスは49歳3ヶ月で、世界ライトヘビー級王者(WBA)を獲得しました。
パッキャオは年を取り過ぎたというのは、早計なきもしてきますが、フォアマンは十分すぎるほどの実践を重ねてマイケル・モーラーを轟沈させました。
何度も最高齢記録を更新したホプキンスはボクシングに全てを捧げる規律を実践、老いと劣化を漏らさない強固なダムを建設しました。
フォアマンとホプキンス、パッキャオは歴史の残るグレートで、40歳でも世界のトップ戦線で戦ったこと、エネルギッシュな若い時代から、狡猾な省エネボクシングにモデルチェンジしたことでも共通しています。
しかし、フォアマンとホプキンスはボクシングに対する尋常ではない情熱を発散させていました。パッキャオの気まぐれとは全く違います。
「勝ったらアカンでしょ、普通」というよりも「勝たせちゃアカンでしょ、普通」。
そして、「勝てんでしょ、普通」。
もちろん、パッキャオは普通ではありません。
ボクシングが全く盛り上がらない米国でも、マニー・パッキャオの電撃復帰は一般のスポーツニュースでも取り上げられる異例の扱い。
「勝てばさらなるメガファイト」という道の最終地点は「マニー・パッキャオvsフロイド・メイウェザー2」。まともなボクシングファンなら失笑するしかありませんが、米国ボクシングの病状はそれほど重篤です。
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