ラスベガスは「ボクシングのメッカ」と呼ばれることがありますが、野球やサッカーのように専門のスタジアム、アリーナは持ち合わせていません。

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日本の後楽園ホールは、ボクシングや格闘技の興行が過半を超える非常に珍しい、貴重なアリーナです。

そして、おそらくメキシコにはチョロ・ラリオス・アリーナのような純然たるボクシング専門アリーナが普通にありそうです。


話を戻して、MGMグランドガーデン・アリーナはコンサートやイリュージョンの舞台に使われ、T-モバイル・アリーナはNHLベガス・ゴールデンナイツの本拠地。

ボクシングなどのイベントがラスベガスのカジノ&リゾーツで行われる大きな理由の一つがsite fee(招致料)の存在です。

ガーデンアリーナや、MGMグループのT-モバイル・アリーナなどで行われるビッグマッチの場合、カジノ側がプロモーターからチケットを買い取り、顧客リストからピックアップした上客に無料でチケットを送りファイトウィークに招待します。

招致料は予想される興行規模に比例しますが、フロイド・メイウェザーやマニー・パッキャオ、カネロ・アルバレスのメガファイトは1,000万〜3000万ドルと伝えられていました。

メイウェザーvsパッキャオ(2015年)になると、それこそ大橋秀行もびっくりの「天文学的数字」になっていたと考えられます。 

もちろん、この莫大な持ち出し以上に、上客がホテル滞在中にカジノや他の見せ物、食事などにカネを落とすことでビジネスとして十分に成立するのです。

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パッキャオvsメイウェザー。

CNNスポーツがボクシングの試合を特集するだけでも極めて珍しいのに、カウントダウンタイマーまで設置、まるでメジャースポーツのように連日トップニュースで報じていました。

ラスベガスの中心部はもちろん郊外のホテルやモーテルも予約で満杯、宿泊費は高騰。

空港のプライベート・ジェット駐機場も満機、新たに着陸できない状況が試合翌日まで続きました。チケット価格もリングサイドで35万ドルなど、飛んだままない次元まで沸騰。

1万6000人キャパの会場に入りきれない人は、MGM系列だけでなく、他のホテルにもセットされたクローズドサーキットを楽しみました。

そんなとんでもない投資と回収が短期間で行われるラスベガス商法は、プロモーターや選手にも大きく還元されます。

プロモーターや選手がこの砂漠の町で試合をしたいと思うのは当然です。

ところが、いま、このラスベガスを大きく上回る招致料でビッグファイトを次々に開催しているのがサウジアラビア。

ラスベガスよりも明白に高額な選手報酬はもちろん、陣営の渡航費・滞在費の大部分をサウジが負担しているのです。

そこにはビジネスとしての採算などあるはずもなく、シーザース・パレスが「不毛な争いだ」とボクシング・ビジネスから撤退させたMGMを「私たちとは違う単位の予算を待つ相手とは競争できない」と全面降伏させたのがサウジ。

さて、井上信者は「米国に需要があって米国に招かれた」と受け取っていますが、果たしてそうでしょうか?この試合に招致料は支払われてると、真剣に考えてるとしたら、ちょっと脳神経がいかれてます。