世界最高峰で活躍するのが、かっこいい。

これは、岡本綾子が道を開き、野茂英雄が決定的にした日本人アスリートが最も輝く絶対王道です。

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米国のファンやメディアも注目する最高峰の舞台で活躍する日本人が実況されたり、その報道が日本で〝2次報道〟されることで日本のファンが「CNNスポーツでこんなに時間を割かれ、ロスアンゼルスタイムズの一般紙一面を飾る大谷翔平は凄い!」と受け取めるのです。

すでにこのブログでは書いていることですが、これには絶対に外せないロジックがあります。

絶対王道は、絶対ロジックとペアになって初めて起動するのです。

その王道以前の大前提のロジックとは、まず「日本で」圧倒的な存在感があるスポーツという〝ローカル〟です。

究極の話。

いま、久保建英がスペインや英国のビッグクラブでバロンドールを争う活躍を見せていたとして、大谷と同格の扱いで報道されているかどうかは、甚だ疑問です。

すでに日本国内という〝ローカル〟でプロ野球に並ぶ支持を集めるJリーグですが、地方分権の理想に近づいていることで膨大なチーム数を抱え、その人気の正体は多くのチームに分散された熱狂の集合体です(悪いことではありません、良いことですが国民的英雄は生まれにくい)。

国民的英雄が生まれにくい、生まれるとしたら4年に一度のW杯(つまりその熱度は刹那的)で、W杯後の三笘薫をブライトンごと追いかけるファンは、大谷のムーブメントと比べると圧倒的に少数派です。

ナ・リーグMVPとバロンドール、アスリートにとって、どちらが地球規模の栄光かは論じる必要はないでしょう。

野球には大都市に点在するわずか12球団という集約と、国民的関心事である高校野球という歴史と文化によって育まれた土壌があります。

そこに蒔かれた種が芽吹き、咲かせる花が巨大になるのは当然です。

世界最高峰、特にアメリカにおけるその場所は日本人にとって究極の憧れです。

しかし、単純にその絶対王道だけに目を向けて〝ローカル〟を見過ごしてしまうと、大谷翔平を凌ぐ国民的英雄が生まれるとしたらNFLで超大活躍する日本人の登場だ!という誤解を招きかねません。

 米国No.1スポーツのアメフトはスーパーボウルの狂騒を見るまでもなく、圧倒的な存在ですが試合数の少なさと世界戦略の問題もあり、スーパースターの報酬は驚くほど低いまま推移してきました。

世界戦略…一億総立ち応援が引き起こされる富裕国・日本に野球やサッカーのようにNFLに繋がるレベルのリーグがあれば、スタジアムに日本企業の巨大広告が並び、巨額の投資が集まるのでしょうが、現状は違います。

大谷翔平がキューバ人なら、ドジャースはあんな契約を結びません。エンゼルスも二刀流など許さなかったでしょう。

そして、何より、日本という〝ローカル〟でアメフトは完全マイナーであるばかりが、プロは存在していないも同然、スーパーボウルなど夢の世界ではなく、夢としても見ていないのが現実です。

つまり、眼中にない、のです。

視聴率がNo.1だから、日本で最も人気のあるのは箱根駅伝とは、誰も考えていないでしょう。また、世界最高峰は、箱根駅伝とは全く別のステージに存在していますから、あれほどローカルを突き詰めたスポーツイベントは世界的にも例がありません。

大谷翔平とは絶対王道と絶対ローカルが完全に融合して生まれた国民的英雄です。

まあ、米国の場合は北部ではアイスホッケーがメジャー、カナダになると「4大スポーツどころかNo.1スポーツやないか!」という圧倒的な人気と報道です。

日本の一極集中は、世界的にも非常に珍しい現象です。

アメリカで超マイナーだから、ボクシングは大したことない。そのドマイナーのボクシングの中でもほとんど関心も払われないマイナー・オブ・マイナーズの軽量級なんてつまらないに決まってるから、見るに値しないーーーというは、愚かな誤解です。

もっとも、一番愚かなのは「ESPNのボクシング放送で上半期2位の視聴者数」「このままラスベガスで防衛を続けていたらファイトマネーは天文学的数字になる」…ドマイナーをあたかもメジャーのように勘違いさせる嘘ですが。