2024年12月31日? 日本武道館?

vs
WBA /IBF王者
井岡一翔


ウィリアム・ヒルのオッズは1−3でバム・ロドリゲスが明白に有利。

井岡がアンダードッグに甘んじるのは田中恒成戦以来、キャリア2度目。しかし、恒成のときのオッズはレーザーシン(剃刀一枚の僅差)で、日本のファンや専門家の中には「井岡有利」の声が過半数を占めていました。

しかし、今回は大方の日本のファン、メディアでも井岡の勝利には悲観的。

「ファン・フランシスコ・エストラーダのようにキャリア初のKO負けを喫するんじゃないか」という惨敗予想も少なくありません。


 エストラーダは全盛期ではなかったにしても、バムは良い選手です。



さて、井岡とバムの戦力分析。

CompuBoxの「プラス・マイナス」は着弾率から被弾率を引いた数字です。


【PLUS MINUS +/ー】

SHAKUR STEVENSON+20.4
JESSE RODRIGUEZ+18.9
DMITRY BIVOL+17.8
VASILIY LOMACHENKO+17.2
DAVID BENAVIDEZ+16.5
GERVONTA DAVIS+14.7
NAOYA INOUE+14.5
KAZUTO IOKA+14.1
JARON ENNIS+13.7
WILLIAM ZEPEDA+12.6

バムは着弾率39.4%で、この数字は全体1位。被弾率は20.5%。39.4ー20.5=+18.9で、シャクール・スティーブンソンに次いで2位。

デビッド・ベナビデスやタンク・デービス、井上尚弥、ジャロン・エニスのような被弾も少なくないパワーファイターがランキングされているように「打たせずに打つ」よりも「1発打たれたら2発返す」要素を拾い上げた数値といえます。

バムは井上(35.1%)を4.3ポイントも上回るパンチの精度を示している一方、着弾率は20.5%で井上(20.3%)とほとんど変わりません。

階級を無視したPFP的な比較でこの数値を当てはめると、井上はバムの正確なショットに苦しめられた結果、敗北することになります。井上の性格から、圧倒的な精度の差に苛立って強引なアタックを敢行、終盤に凄惨なKO負けを喫するかもしれません。

もちろん、妄想PFPを離れた現実には、両者の間に7ポンドの体重差が横たわっています。

さらに、この種の数値は対戦相手のレベルによって大きく変わります。NPBでは当たり前に3割以上を打っていた鈴木誠也や吉田正尚が、MLBに行けば平凡な打者になってしまうのと同じ理屈です。

例えば、オレクサンデル・ウシクの着弾率は26.8%に過ぎず、被弾率は19.3%で+7.5と非常に頼りない数値になります。しかし、ウシクが10ポンド単位で重い相手とタイトロープを渡るような激闘を繰り広げていることを勘案すると、バムや井上と同列には語れません。

さて、井岡一翔です。35歳のグランドマスターは「着弾率31.9%ー被弾率17.8%」でプラス・マイナスは+14.1。

この被弾率17.8%はドミトリー・ビボル(13%)、スティーブンソン(13.3%)に続く第3位。上位2人とは大きく数値を離されていますが、バム(20.5%)を2.7ポイント引き離しています。


【OPPONENTS TOTAL CONNECT PERCENTAGE LOWEST PERCENTAGE】


DMITRY BIVOL13%
SHAKUR STEVENSON13.3%
KAZUTO IOKA17.8%
BRIAN CASTANO18.1%
VASILIY LOMACHENKO18.4%
KENSHIRO TERAJI19.5%
DEMETRIUS ANDRADE19.7%
ERISLANDY LARA20.1%
OSCAR VALDEZ20.2%
DEVIN HANEY20.3%

被弾の少ないトップ10には井上尚弥はもちろん、バムの名前も見当たりません。

微妙な差ですが、数値上では井岡がバムよりも対戦相手にとってパンチを当てにくいボクサーです。

さらに、データ上の数値だけではなく、経験に基づく駆け引きまで包含した防御面では井岡がバムよりも一枚(二枚も三枚も?)上手でしょう。

バムの+18.9という数字は、井岡の前では間違いなく下がります。井岡に対して40%近い着弾率をマークできるとは思えません。

もちろん、井岡の+14.1もバム相手には崩れるでしょうが。




では、着弾率だけでなく手数やリード(前の手)、パワーパンチも効力した攻撃力を比較すると、どうなるでしょうか?