バブルが膨れ上がっていた1988年〜1990年と、〝失われた10年〟がいまだ現在進行形の2024年。

全く正反対の時代の最中に、マイク・タイソンと井上尚弥が同じ東京ドームのリングに上がります。

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当時のタイソンは世界一有名なアスリート。日本列島の盛り上がりは、ちょうど現在来日中のリオネル・メッシどころの騒ぎではありませんでした。

片や、井上尚弥。彼を世界一どころか、日本一有名なアスリートとは井上信者ですら考えていないでしょう。

好景気に湧き立っていたタイソンが上がった真っさらの東京ドームと、消沈と混沌の時代に井上がローブをくぐる築34年を経た東京ドーム。

そして、ヘビー級とジュニアフェザー級。

何もかもが対照的で、タイソンの時代の方がはるかに輝いていたように思えますが、あのバブル絶頂期でも崩壊の予感はゼロではありませんでした。

例えば、タイソンのリングにプリントされたサントリーの広告。

タイソン初来日の前年に、アサヒ・スーパードライが発売され、難攻不落のキリンラガー絶対王政が脆くも瓦解していました。

そして、サントリーの広告はスーパードライを猿真似したサントリー・ドライでした。

翻って今、2024年。あれから34年。「アメリカだって買える」と浮き足だっていた日本経済は一気に衰退、そして何よりも悲しい天災に何度も見舞われてしまいました。

それでも、悲惨な天災に何度打ち倒されても、私たちは立ち上がってきました。

そんな時代に、東京ドームの特設リングに上がるのが、井上尚弥です。