小学校低学年を過ごした岩手県は、個人的にも強烈に思い入れのある土地です。

当時は東北新幹線が通る前。今ほど観光も盛んではありませんでした。

「今も変わんない」と言う人も多い、そんな何にもない町から、日本中が誇りに思える偉人が輩出されたわけです。

その誇りの純度は、彼の地元、故郷に近づけば近づくほど濃縮されるのは当然です。

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10年7億ドルの驚天動地の契約も、来年2024〜2033年までの10年間(大谷の年齢は30〜40歳)は〝わずか〟年200万ドルを受け取るだけ。

2034〜2043年までの次の10年間(41〜50歳)で、残りと利子分の6億8000万ドルを受け取る予定です。

大谷翔平は、常識を破壊し続けているだけではありません。

日本人、アジア人の誇りも打ち建ててくれています。

〝人種差別の坩堝〟アメリカでは、アジアン・ヘイトという言葉が当たり前のように横行しています。

アジア人の男は物静かで、従順で弱々しいのに小狡いところがある、というのがステレオタイプでした。

日本や韓国、台湾では大きな尊敬を集めるイチローですら「象ではない、ハエだ」と言われました。

しかし、いま、象どころか恐竜のような日本人が、米国を席巻してくれています。

その男は投手にもかかわらず盗塁を敢行し、熾烈な本塁打争いの最中にセーフティバントを決めます。

当たり前の話、チームの勝利に必要なのはパワーだけではなく、スピードや小技も有効です。

象よりもパワフルで、ハエのようにすばしっこい。



野球に比べるとマイナースポーツですが、ボクシングでもマニー・パッキャオがフェザー級やジュニアライト級でPFPファイターのメキシカンたちを次々と撃破したとき「所詮は軽量級」という冷ややかな見方も少なくありませんでした。

しかし、ウェルター級でビッグネームに勝利を収めるようになると、ヘイターたちは口を塞ぎました。

パッキャオのレガシーはジュニアライト級まででほとんどコンクリートされていましたが、それまで積み上げたファイトマネーの総額をオスカー・デラホーヤ戦の1試合で上回り、ボクシングマニアではなく、世界中のボクシングファンがその存在とドラマティックな生い立ちを知ることになったのでした。

日本のボクシング界にも、いやもしかしたら日本のボクシング界にこそ、アメリカをねじ伏せる大谷翔平やパッキャオが必要なのかもしれません。