Pound For Pound(体重=階級同一時最強)やThe Best Ever(史上最高)。

良く言えば想像力が掻き立てられる、悪く言えば全く意味の無い妄想ですが、階級や時代を超えて誰が最高なのか?というテーマは1950年代にシュガー・レイ・ロビンソンが登場したことで最初の一石が投じられました。

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しかし、当時は1団体8階級時代。

最強はヘビー級、史上最高もヘビー級のLineal Championの系譜が今の王者が最強と誰にでもわかる、そんな時代でした。

シュガー・レイが投じた一石は、Storm in a Teacup 〜コップの中の嵐に過ぎませんでした。

その次の時代、つまり1960年代に現れたのはモハメド・アリ。もはや、PFPやThe Best Everという詭弁で語れる存在ではありません。歴史の教科書に載るレベルの偉人です。

アリはアスリートの分際で米国と世界に喧嘩をふっかけ、勝利を収めたのです。

シュガー・レイの一石は、コップの底に完全に沈んでしまいました。

徴兵拒否によってボクサーにとって致命的なブランクと、加齢による衰えを迎えた1970年代のアリは「逆境でこそより輝きを増すのが本物のヒーロー」という定理を証明しました。

その意味で、アリの70年代は60年代よりも〝アリらしかった〟と言えるでしょう。

Pound For PoundやThe Best Everという詭弁や欺瞞が入り込む隙のなかったアリの時代。しかし、それはボクシング界がアリという翼を失った途端に墜落してしまうことを意味していました。

そして、アリを失った80年代。誰もが予感していた通りにボクシングの社会的ステイタスは坂道を転げ落ちてゆきます。

いや、正確には団体が分裂、世界王者が2人存在するようになった70年代でボクシングは一般的なスポーツファンから認められない、マイナースポーツの泥沼にハマり込んでいたのです。

多くの人がそれに気づかなかったのは、アリがあまりにもメジャーだったからでした。

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そして、アリを失った80年代に何が起きたのか?

コップの底に沈んでいたはずの詭弁と欺瞞が、浮かび上がってきたのです。

「PFPって意味ありますか?誰が一番強いのか、ちゃんと考えたらヘビー級チャンピオンに決まってるじゃないですか。今ならタイソン・フューリーですよ」(村田諒太)というのが真実なのですが、〝ちゃんと考えない〟のがPFPです。

「ヘビー級に厳しくて軽量級に甘い!」とかいう批判も的外れ。そもそも、PFPは弱者救済ために生まれたのですから、軽量級に優しいのは当然なのです。

ちゃんと考えない妄想遊びのPFPに目くじらを立てるのも大人気ない気もしますし、それを「リング誌のPFPは権威がある=ぼく本物のバカでーす」と宣言するのも頭が悪いにもホドがあります。

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さて「PFPの遊び方」です。

これは十人十色でしょうから、正しい遊び方などありませんが、遊ぶのが正しいのです。

そう、正しい遊び方などないが、遊ぶのが正しい。真剣にとらえてる人はヤバい奴です。

…もうお分かりでしょうが、PFPを「妄想に意味はない!」というのも、「リング誌のPFPには意味がある(さすがに権威があるとは言えません)」というのも、そこを踏まえた遊びとしてなら十分楽しめるはずです。

というわけで、このシリーズでは「妄想はやっぱり妄想だったじゃないか!」と、結果論でPFPキングを糺弾してゆきます。

過大評価、瞬間最大風速のデカかったグレートたちのリストです。

リング誌PFP(年間表彰のBest Fighter Poll)で1位評価を受けながら、こっぴどい手の平返しを受けたグレートたちを、下記の順番で恐れ多くもマナイタの上に乗っけてゆきます。

*ロベルト・デュラン(1980年)
→今も堂々と高い評価受けてるんじゃないの…?

*トーマス・ハーンズ(1981年)
→え?PFP1位になったことがあったの?

*マイク・タイソン(1988-89年)
→強い相手には見事に一度も勝ってないから、多くの人が納得?

*ロイ・ジョーンズ(1995-96/1998-99/2002-03)
→合わせて6年も1位にしておいて、これはもうリング誌がフシ穴すぎるというだけじゃないのか?

*オスカー・デラホーヤ(1997年)
→アイドル枠?メキシコ枠?