阪神タイガースが他5球団に圧倒的な差を見せてリーグ優勝を成し遂げました。

昨日9月16日時点で2位の広島とのゲーム差は13。これほどの大差が付いてCSを行うのは不条理にも思えますが、そもそそもペナントレース約140試合の結果を反故にする興行最優先の制度です。

ゲーム差によって、従来のアドバンテージをさらに広げるなど〝改善〟が必要に思えますが、それがルールであるなら仕方がありません。 

さて、本題はタイガース優勝の原動力になった「四球」について。今季は、四球を安打と同等に査定されるそうです。 

「(本塁打や安打より四球を選ぶとベンチが一番盛り上がるようになった」(岡田彰布監督)というほどチームに浸透しました。

選球眼を研ぎ澄まし「安打を狙う」よりも、投球の「見極め」に神経を尖らせることは、ファンが最も嫌う「見逃し三振」の増加にもつながりかねません。

それでも、岡田監督は6月4日のロッテ戦で「見逃し三振OK」と異例の指示を出します。相手先発は、そのとき4連勝で波に乗っていた佐々木朗希。

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 これは先日行った千葉マリン。

朗希が普通の出来なら、まともにぶつかって攻略できる投手ではありません。

5回までノーヒット、九つの三振を奪われながらも、3四球を選び朗希の球数を増やし、もしかしたら21歳の右腕の苛立ち(なんでバットを振らない?勝負しない?)まで引き出していたかもしれません。

迎えた6回、中野が四球と盗塁で、ワイルドピッチを誘って三塁まで進むと、不動の四番大山がチーム初安打で先制。この回で朗希をマウンドから引き摺り下ろすと、続く7回にも1点を加えて2−0で勝利。

この勝利の最大の要因は「見逃し三振OK」という岡田監督の指示ではありません。

朗希には6回まで1安打自責点・失点1に抑えられていたのです。充実した中継ぎ陣を信頼して「とにかく先に点はやらない」と飛ばして完封した才木、先発を安心させる強力な投手陣こそが勝因でした。

ファンから見ると物足りない「四球」ですが「投手に球数を投げさせる」と言う点では「早いカウントで放たれる安打」よりも価値は上です。

さらに、朗希のような100球を超えて投げさせない、超強力だが過保護の投手を相手にするときは、対戦相手に「安打」以上のダメージを与えるのは言うまでもありません。

そして、投高打低が決定的なトレンドになっている現代では「四球=安打」どころか、投手を心身で摩耗させる意味でも「四球>安打」とも言い切れるかもしれません。

そして〝絶滅危惧種〟の3割打者はセで2人、パでも2人と両リーグ合わせて4人になってしまいました。3割1分を超えているのは、DeNAの宮崎だけ。

安打を打つ難易度が上がり、ボール球を振らせる好投手が増加する中で、四球への評価はますます高くなりそうです。

個人的には、複雑な思いですが。