スポーツイラストレイテッド誌から、sanctioning bodies(認定団体)についての考察を拙訳。

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昨年9月、スーパーミドル級の完全統一王者カネロ・アルバレスに敗れたゲンナジー・ゴロフキンは「私はミドル級で三つのベルトをまだ持っている」と笑って見せました。

GGGはWBAとIBFのストラップは持っていても、もう一つは?…一部の人はすぐに思い付かなかったかもしれませんが、三つ目のベルトはIBO(International Boxing Organization)のタイトル。

今年6月に返上するまで12年間も保持していたタイトルでした。

ボクシングにはWBA、WBC、IBF、WBOと4つが主要団体とされ、それぞれ17階級で世界タイトルや地域タイトルを認定、その承認料が彼らの売上、生業を支えています(WBCはブリッジャー級を含めて18階級)。

1988年の設立以来35年、IBOはマイナー団体の座に甘んじてきました。1999年にIBOの会長を務めるエド・レバインは「私たちは(野球で例えると)AAAかもしれないが、このスポーツを健康な形にしたい」と語り「主要団体の目に余る腐敗がボクシングを堕落させ、信用を失い、人気スポーツから締め出されてしまった」と嘆きます。

「私たちはまともなランキングと真っ当な世界王者を認定したい」。

IBOが設立された1999年にはIBFのロバート・リー会長が賄賂を受け取ってランキングを操作。WBCはフランチャイズチャンピオンを最上位タイトルと言い張り、他団体の追随を待ってブリッジャー級を見切り発進しましたが、現時点では失敗。WBAは各階級に3人の王者を平然と認定してきました。

WBOも問題だらけの団体です。2000年12月にスーパーミドル級6位に入ったダリン・モリスは、1試合もしていないのに翌年1月に5位にランクを上げました。他の団体ではもっといきなりのアップもありえますから、それは驚くべきことではありません。

驚くべきは2000年10月にモリスはすでに亡くなっていたということです。

信じられないかもしれませんが、単に買収されるだけでなく、このような杜撰なランキングは他の団体でも横行しています。

その結果、主要4団体のランキングは、作成した各団体の担当者ですら説明できないほど、バラバラのリストになっているのです。

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トップランクはWBO、PBC(プレミア・ボクシング・チャンピオンズ)はWBAとの繋がりが濃厚なのはランキングを見れば一目瞭然。

しかし、IBOでは地域タイトルでの承認料の支払い与信や、コネクションではなくコンピュータのシステムによって公正にランキングが作成されています。

BoxRecを活用したランキングは、賄賂やコネが入り込む余地はありません。

また、レバインは他のスポーツではありえない承認料についても「大幅に低い数字で設定している」と語り、「他団体で当たり前の指名試合(そもそものランキングが無茶苦茶なので多くの指名試合に意味はない)も強要しない。指名試合にタイムリミットを設ける最大の理由は、タイトルマッチを数多くこなして承認料を稼ぐことだが、IBOはそんなことはしない」。


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このブログでも繰り返していますが、承認団体の腐敗ぶり、ランキングの錯乱ぶりは目に余るものがあります。

すでに、主要団体は4つに増殖しています。IBOは米国ではAAAかもしれませんが、欧州では極めて主要に近い存在。米国でもほぼ全ての州コミッションでタイトルマッチが承認されています。

4つも5つも一緒。JBCがIBOを認めたら英断だと思いますが、既存の4団体は反対するでしょう。  

リング誌タイトルもその存在感はどんどん薄まるばかり。そもそも、捏造ランキングはリング誌も手を染めてしまいました。

このままだと、マイナースポーツの底なし沼にハマり続けるこのスポーツは、スポーツとして認められなくなる日も訪れるかもしれません。

「腐敗するから人気がなくなる、人気が低迷するから腐敗する…ボクシング界が抱えるデフレスパイラル」ーーー米国ボクシングの代名詞HBOが「ボクシングは死にゆく産業」と撤退、リング誌も廃刊した今、新たなシリーズの開幕です。