来年大会が第100回の記念大会となる箱根駅伝。

節目の年を記念して、関東学連に所属していない日本学連所属の大学でも予選会に出場できる〝門戸開放〟が行われます。

しかし、これは100回大会限定で、101回大会からは関東学連所属の大学オンリーに戻すことが明らかになりました。

本来なら関東学連主催の地方大会の箱根駅伝を全国開放するのはおかしな話です。

しかし、地方の箱根駅伝の方が、全日本大学駅伝よりもあらゆる意味で遥かにメジャーだという現実が横たわっているのです。

関東学連管轄外の大学生ランナーにとって「注目度の高い箱根駅伝を全国開放して欲しい」というのは悲願です。

しかし、ここにもう一つの現実が立ち塞がっています。

30年ほど前まで、大学スポーツの中でラグビー、野球に大きく後塵を拝していた箱根駅伝は日本テレビのマーケティングによって大学スポーツのNo.1イベントにまで登り詰めました。

このメジャー化が、競技レベルの驚異的な向上に繋がったのは当然です。

今回の予選会で関東学連傘下の大学以外が本戦出場を果たせるのか?これについては、すでに多くの関係者が断言しているように100%不可能」です。

競技レベルが違いすぎるのです。「選抜チームを結成しても難しい」とも言われるほどの厳しさです。

これが30年前なら中京大や近畿大、京産大なら十分チャンスがあったでしょう。

しかし、今ではノーチャンス。

これが第100回大会限定でなければ、地方大学も箱根を目指す中長期ビジョンに取り組めます。

関東2部でパッとしなかった青山学院大が強豪校になったように、関関同立などブランド力と資金力のある大学なら〝青学パターン〟で箱根の常連校、強豪校になる可能性は十分です。

ちなみに青学は今も2部校、箱根に特化した長距離だけが異様に強い陸上部です。

箱根駅伝が突出した人気を博している現状を見ると、この大会を全国に格上げして、主催団体も日本学連にするのが学生ランナーや駅伝ファンにとってベストの選択に思えます。

ただ、これに首を縦に振れないのが関東学連です。

大学No.1スポーツに育て上げたのは自分たちだという自負があるでしょうし、自分たちの努力で作ったものを、横取りされるのは我慢ができないのもわかります。

お前らは「全日本」の看板があるんだから、そっちを箱根よりも魅力的な大会にする努力をしろ、というのも正論に聞こえます。

しかし、関東学連は営利を追及する民間企業ではありません。日本学連も商売上のライバルではなく、日本の陸上を盛り上げる仲間です。

「恒常的な全国開放」が、日本とまでは言わなくても、関東の学生ランナーにとっても良いと考えられないのであれば、その理由をしっかり説明すべきです。

大迫傑の「箱根はとんでもないカネを生み出しているのに、どこへ行った?」という疑問も当然です。

箱根駅伝はどこまで変質するのでしょうか?