井上尚弥の海外情報は専門メディアにほぼ限定されます。

もっと正確にいうと、井上の海外情報はリング誌が最高レベルという〝お粗末さ〟です。

マイナースポーツのボクシング、その中でも米国で人気のない軽量級のボクサーですからそれが精一杯なのは仕方がありません。

誤解を恐れずにわかりやすく例えると、サッカーにおけるフットサル、男子野球なら軟式。陸上競技なら競歩、それがボクシングにおける軽量級です(私が競歩にリスペクトと価値を見出しているかは過去記事を読んでいただければ理解できると思います)。

大きな枠組みでは同じスポーツで、アルファベット団体のチャンピオンベルトも同じですが、ヘビー級やミドル級と、フライ級やバンタム級は別のスポーツと考えた方がいいでしょう。

それを理解するのにPFPは、非常にわかりやすいツールです。

階級による人気や層の厚さを無視して、選手を評価する、つまりは弱者救済のモノサシです。

パウンド・フォー・パウンド(体重同一時)の概念は20世紀初めに「ライト級の優れた選手がヘビー級の体格なら、ヘビー級でも十分に活躍できる」と、存在しました。

しかし、PFPがボクシングファンの前に広く紹介されたのは、ヘビー級の陰に隠れていたシュガー・レイ・ロビンソンを評価するためでした。

そして、リング誌が1980年にBEST FIGHTER POLL(年間PFP)を立ち上げたのも、モハメド・アリがリングを去った中で「非ヘビー級でも面白い」という視点を提案する意味合いも多分に含まれていました。

1980年代に何が起きたのかは、言わずもがなです。

井上はそのリング誌でも大きく取り上げられることは珍しく、フィリピンなど対戦相手の国のメディアがほとんどです。

リング誌が最高露出、ということは、ESPNからわざわざ指摘されるまでもなく「井上は米国では全く無名」と考えて差し支えありません。

ちなみにリング誌が廃刊に追い込まれたことで、米国ボクシングの紙媒体メディアは絶滅しました。

総合スポーツを扱うスポーツイラストレイテッド誌では、井上は扱われたことすらないと思います。CNNスポーツでも見たことありません。

これ、絶対に誤解してほしくないのは井上を「だからダメなんだ」なんていってないということです。

逆です。米国で全く無名で全く需要がなくても、素晴らしいものは素晴らしい。

米国のボクシングファンんは知らない、知ろうともしないだけで、軽量級=ボクシングと見てきた日本のファンにとって、少なくとも21世紀では間違いなくNo.1ファイター、英米にわかってもらわなくても結構です。

無理やり、憧れ料まで払っての押し売り、つまり西岡や井上の安売り、土下座売りは、本当にやめてもらいたい。


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「MGM」の西岡利晃、「PFP」の井上尚弥…もう〝捏造〟しなくても堂々と軽量級が「日本を舞台に世界でメジャー」になれる日が来るかもしれません。

〝最後の一冊〟だったリング誌廃刊で、ボクシング雑誌が絶滅した米国とは違い、ボクシングビートが孤軍奮闘、ボクシングを扱う総合スポーツ誌や、地上波ニュース、一般紙で報道している日本の方がまだ救いがあります。

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今日の読売新聞夕刊↑ですが、日本のボクシングにはまだ希望があります。

メジャースポーツとは呼べないまでも、那須川天心のデビュー戦をNHKがしっかり報道するほどに、支持されています。

先日の「夢洲」も巻き込みながら、日本が軽量級ボクシングの「ラスベガス」になる可能性は十分あります。

井上をはじめ多くのエースが憧れ、フェイクなやり方をしてしまい、惨敗した「ラスベガス」を、日本に現出できる日は、意外と近いのかもしれません。