帝拳が契約する海外ホープが豊かな才能の持ち主であることは、2年もPFP1位の座を守ったローマン・ゴンサレスを例に出すまでもないでしょう。

それでも、アンソニー・オラスクアガと拳四朗のマッチアップが「ジョナサン・ゴンサレスよりも面白い試合になる」(村田諒太)というのは、帝拳サイドのリップサービスも多分に含まれていると思いましたが…。


試合後のコメントも良かった、です。

「自分に足りないところがあって勝てなかった。試合後、多くのファンから温かい声援を受けたのに驚いたし、とても嬉しかった」。

ジャブの差し合いでは寺地拳四朗とは勝負できないと判断すると、強烈な左右を振るって打撃戦を仕掛けます。

拳四朗は、もしリング誌がまだあれば「現代最高のジャバー」で1位に輝くような リードの持ち主です。

第3ラウンド、ギアを上げて攻め込むオラスクアガでしたが右ショートのカウンターをちんに当てられダウン。

敵地、明白な力量差…24歳のPrincesaに残されたオプションは、31歳のオールラウンダー に消されていきます。

オラスクアガの玉砕覚悟の突進が、荒い試合に繋がらなかったのは、成長した拳四朗の懐の深さだけが原因ではありません。Bプランでも高い技術の裏付けのあるオラスクアガの攻撃が、試合をクリーンに進めたもう一つの原因です。

そして、その洗練された玉砕戦法に、応じるのが拳四朗の気の強さです。 

ボクシングは、これでなきゃダメなんです。