米国における野球は、4大スポーツの一角を占める堂々たる人気スポーツです。

しかし、その人気はジリ貧、市場を支えるファンは高齢化、深刻な〝老化〟が進行しています。

日本のプロ野球がWBC効果もあって各球場に多くの人が詰めかけ、盛り上がっているのに対して、米国の球場は閑古鳥が鳴いています。

エンゼルスは人気球団ではないとはいえ、大谷翔平の本塁打を追うテレビカメラが映す閑散としたスタンドは誰もが目にしているでしょう。

米国では関心が低いWBCは、そのチケット料金や、野次馬的な入場者が多かったことを差し引いてもそれなりの盛り上がりを見せているように見えましたが、それがアメリカです。

この広大な国では、局地的な熱気など砂漠の中の一粒の砂に過ぎません。

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規模が大きいだけに斜陽スポーツの筆頭であるMLBですが、選手報酬は劇的に増大してきました。

YEARAVG. SALARYYOY
1989$512,804NA
1990$578,930+12.9%
1991$891,188+53.9%
1992$1,084,408+21.7%
1993$1,120,254+3.3%
1994$1,188,679+6.1%
1995-a$1,071,029-9.9%
1996$1,176,967+9.9%
1997$1,383,578+17.6%
1998$1,441,406+4.2%
1999$1,720,050+19.3%
2000$1,988,034+15.6%
2001$2,264,403+13.9%
2002$2,383,235+5.2%
2003$2,555,476+7.2%
2004$2,486,609-2.7%
2005$2,632,655+5.9%
2006$2,866,544+8.9%
2007$2,944,556+2.7%
2008$3,154,845+7.1%
2009$3,240,206+2.7%
2010$3,297,828+1.8%
2011$3,305,393+0.2%
2012$3,439,370+4.1%
2013$3,650,257+6.1%
2014$3,949,068+8.2%
2015$4,199,030+6.3%
2016$4,381,980+4.4%
2017$4,451,508+1.6%
2018$4,411,580-0.9%
2019$4,375,486-0.8%
2020-b$1,295,942NA
2021-c$4,167,164NA
2022$4,415,275+6.0%
2023$4,907,108+11.1%

https://apnews.com/article/mlb-salaries-mets-0bf3973f3c8838f277ff0e31eec9ed2c

AP通信によると、今季の平均年俸は前季から11.1%伸びて約490万ドル、日本円で637億円。

3000万ドル(39億円)以上のプレイヤーは16人、2000万ドル以上(26億円)は53人、1000万ドル以上(13億円)は158人。

市場の先行きには不安材料が山積している一方で、①高額の放映権料、②伝統的に強力な選手会のパワー、③大都市球団の強固な財政、が選手報酬を押し上げています。

もちろん、このバブルはMLBと契約する日本人選手にも大きな追い風になっています。

「バブル」といっても、この好況は野茂英雄がMLBデビューを飾った、ストライキで開幕が遅れた1995年から四半世紀以上も続いており、バブルという表現は相応しくないかもしれません。

とはいえ、米国内での人気低迷と、ファン層の高齢化は決定的。WBCがそのミッションである「野球の世界伝道」に成功するかどうかは、非常に懐疑的です。

もし、世界に野球が広まったとしても、MLBがFIFAのように各国・地域から利権を吸い上げるマフィアの親分のような地位に収まるのは難しいかもしれません。