【Q】ボクシングとexhibition、プロレスの間に線を引くとしたら、どこになるでしょうか?

【A】どこに線を引くのかは、誰が線を引くかによって決まります。



先日のディリアン・ホワイト戦で、かねてから公言していた引退に心変わりはないとあらためて強調したタイソン・フューリー。

しかし、33歳のジプシーキングはWWEプロレスや、UFCヘビー級王者フランシス・ガヌーとの対戦には前向きな発言を繰り返しました。

ガヌーとは公式戦のボクシングマッチも視野に入れていることから「真剣勝負」からの引退ではありません。

フューリーの「引退」は、ヘビー級のトップボクサーとしてメジャータイトルを争う「真剣勝負」の舞台からは身を引くということでしょう。

この引退宣言は、デオンティ・ワイルダーとの第3戦を見て、夫の身体を心配する奥様パリスさんの意向を受け入れた形です。

とはいえ、そのパリスさんは「WWE参戦はあるんじゃないか。最初はここ(ロンドン)ではなく、サウジアラビアかドバイかもしれない」と、ホワイト戦の後には笑って話していました。

さて、ボクシングとexhibition、プロレスの間に線を引くとしたら、どうなるでしょうか?

「真剣勝負」という物差しなら、ネバダ州アスレティック・コミッションから承認されたフロイド・メイウェザーvsコナー・マクレガーは公式戦で真剣勝負、フューリーとガヌーらとのボクシングマッチも真剣勝負になる可能性大です。

「真剣勝負」を物差しとするなら「ボクシングとexhibition」と「プロレス」の間に線が引かれることになります。

しかし、パリスさんの物差しなら?

彼女なら「ボクシング」と「exhibitionとプロレス」の間に線を引くはずです。

夫の健康を心配するパリスさんの物差しは「真剣勝負」ではなく「危険度」です。あるいは、意地悪な見方をすると、夫がより簡単により大きな金儲けが出来る商売に乗り換えることを歓迎しているのかもしれません。
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スポーツファンとしては、奥さんが笑って肯定するプロレスやエキシビションよりも、顔面蒼白になって目を塞いだワイルダー戦のような「本物の戦い」(カネロ・アルバレス)の方が見たいものです。

フューリーの引退と〝茶番劇路線〟への転向を受けて、カネロは「私はプロボクサーであることに誇りを持っている。オファーはいくつもあるが茶番劇に付き合うつもりは一切ない」と、自身のスタンスを明らかにしています。

カネロやマニー・パッキャオが言い放ったように「茶番劇によってカネは稼げても尊敬はされない」のは事実です。

フューリーは「もう十分に尊敬された」と満足しているのでしょう。

33歳の現代最強と目されるヘビー級ボクサーが、ライバル不在というわけでもないのに最強を証明せずに引退するーーー個人的には残念です。

しかし、当たり前ですが、全てはフューリーが決断することで、自由です。

自分がフューリーだとして、心配してくれる愛する奥様がいて、より安全により継続的により多くの金儲けが出来る仕事がある…どんなに好きでも、ボクシングにとどまる理由を探す方が難しいかもしれません。

SDGsの観点からも、ボクシングなんて職業はクレージーです。



さて、では…。

「フューリーvsガヌー」は「メイウェザーvsマクレガー」から連なる茶番劇と同列に語られるものでしょうか?

「フューガヌ」は、カネロが唾棄するように尊敬されないのでしょうか?

「メイマク」を凌駕する超弩級のメガイベントになるでしょうか?