以前、事業報告書などを材料に、利益を求めることにすら杜撰なJBCの経営破綻を指摘しました。

令和2年度に続き、昨年度も赤字は確実で、一般財団法人法の解散規定「2期連続赤字」に抵触、解散することが決定、一般社団法人として再出発を図るそうです。

しかし、一昨日の亀田裁判の第二審で敗訴、約1億円の賠償を命じられたことで、もはや「一旦解散」ではなく「完全解体」まで迫られている極めて危機的な状況に陥っています。
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昨年度の事業報告書はまだ発表されていませんが、令和2年度は2891万2382円の赤字。

ボクシングの統括団体であるJBCの収入は「会員(主にジム)からの会費」「試合承認料」「放送承認料」「ライセンス料」「プロテスト料」などから成り立っています。

いずれの項目もボクシング人気と直結しています。

現状のように、ボクシング人気が低下とは「ジムの数が減る」「試合数が減る」「テレビ放送も減る」「プロボクサーも減る」「プロ受験者も減る」という形でJBCの財政を圧迫します。

それでも、今回の1億円を超える損害賠償はひとまず置いて、まともな経営を進めていたなら赤字にはなりえないはずです。

もちろん「コロナ」は強烈な逆風ですが、それ以前からの選手の海外志向もJBCの収入減の一因になってきました。

ボクシング人気の低迷から、世界戦でもテレビスポンサーが付かず、海外で試合をした方が実入りが良い、という事情があるボクサーもいます。

しかし、JBCがわざわざ国外追放した井岡一翔や、勘違いで米国を目指した井上尚弥のケースは、JBCの無能さを曝け出しました。

亀田はもちろん、井岡や井上の試合は、JBCにとっては稼ぎ頭です。

亀田憎しで、因縁をふっかけ試合ができないように追い込むなんて、何がしたいのか理解不能です。

海外で試合をされると承認料も放送承認料も試合役員費なども入りません。

そんな、井岡をわざわざドーピング疑惑で陥れようとするとか、井上のラスベガスに何の説得もしないとか、常識的にはありえません。

亀田や井岡のケースを見ると「世間から叩かれてる奴は、叩いても良い」という世間の空気に安易に乗っかっただけにしか思えません。

井上の米国志向に対しても、やはり世間の空気に逆らえないということだったのでしょう。

本来、JBCには日本ハムファイターズが大谷翔平を説得した「夢への道しるべ」のボクシング版を作って、軽量級のビッグファイトは国内に限るという真実を訴えていく役割がありました。

米国でいまだに軽量級のビッグファイトの代表として扱われる「マイケル・カルバハルvsウンベルト・ゴンザレス」は、同じ90年代の「辰吉丈一郎vs薬師寺保栄」とは比較にならないしょぼい興行であったこと。

ラスベガスに軽量級の日本人需要はゼロと考えても差し支えないこと。

日本では「米国でも人気」と勘違いされているノニト・ドネアですら大会場でメインを張ったことはなく、そのキャリアで1万人を超える観客を集めたのは井上尚弥との1試合だけ。

ボクシング軽量級の場合は柔道や体操、スポードスケート、レスリングのように「世界トップであっても国内に拠点を置くメリットが大きい」こと。

しっかり誠実に伝えていれば、西岡利晃や井上の悲劇は未然に防げたはずです。

ボクシング限定とはいえJBCの立場は、ネバダ州アスレティックコミッション(NSAC)と同じです。

NSACは自分たちが潤うために活動しています。茶番劇のエキシビションも、どんどん承認します。

「那須川天心vsフロイド・メイウェザー」の際にも「ボクシングの呼称を使うな」と喧嘩をふっかけてどうするんですか。

当時も指摘していますが、那須川に特例ライセンスを発行してボクシングとして承認する、とかどうして出来なかったのか?

日本では社会的に認められている唯一のプロ格闘技で、多くのスポーツファンも「ボクシングは別格」と考えて食えているメリットを生かさずに、他の格闘技との交流を遮断するなんて狂気の沙汰です。

他の格闘技団体から「JBCは大きな興行しか承認してくれない」と批判されるくらいが丁度良いくらいです。

話が横道に逸れましたが、井上と亀田の〝再出発〟に戻します。

自らの失態によって転落、解散に追い込まれたJBCとは違い、彼らは自分を見つめ直して新しい道に舵を取りました。

「ラスベガスでパッキャオが見た風景をみたい」と願った井上にとっては、ほろ苦い出戻り路線です。

悪役のイメージが染み付いた亀田にとっては、どんな言動も叩かれるマイナスからのスタートです。

井上が「パッキャオが見たのとは違う風景」を、この国でどう作り上げていくのか。

プロモーターだけでなく、最後に残った和毅も含めて、亀田はどんな形で贖罪を果たすのか。

書きかけの【亀甲縛り】 シリーズとも、どこかで合流する形でまだまだ続きます。