長らくHBOがリードしてきた世界のボクシングイベント。

2018年、大巨人HBOがボクシングに見切りをつけて撤退してから3年。

HBOの陰に隠れていたSHOWTIMEやESPN、新規参入のDAZNが本格路線を走り、トリラーがキワモノ路線を全面に打ち出す新しいステージに突入しています。

プロモーターもトップランクとゴールデンボーイ・プロモーションズが凋落、新興のプレミア・ボクシング・チャンピオンズ(PBC)、英国のマッチルームが〝インベーダー〟として台頭、リング外のボクシングシーンは大きく様変わりしています。
Showitme-Boxing-Schedule

そして、マニー・パッキャオを筆頭とする、米国市場の中核クラス=ウェルター級のスター選手を掌握したPBCと業務提携するSHOWTIMEが5月から9月にかけてのイベント・スケジュールを発表しました。
★May 15: Nery-Figueroa
★May 29: Oubaali-Donaire
 June 19: Jermall-Montiel
 June 26: Davis-Barrios
 July 3: Colbert-Gamboa
 July 17: Jermell-Castaño
★Aug 14: Rigo-Casimero
 Aug 28: Benavidez-Uzcategui
★Sept 11: Fulton vs. Nery-Fig winner 

米国で最も注目されているのは7月17日に予定されているジュニアミドル級の完全統一を賭けたビッグファイト。WBC/WBA/IBF王者ジャーメル・チャーロが WBO王者ブライアン・カスターニョと激突します。

世界王者の価値が失墜した4団体時代では、完全統一の意義も希薄化。バーナード・ホプキンスやジャーメイン・テイラー、テレンス・クロフォード、アレクサンダー・ウシクの4人だけですが、いずれも地味な実力者が必死で打ち上げたものの〝線香花火〟に終わっています。

ジャーメルとカスターニョ、どちらが勝っても先達の4人に続く〝線香花火〟になりそうです。

それにしても…UNDISPUTED CHAMPION が地味な実力者ばかり、というよりは地味からの脱出を夢見てUNDISPUTED CHAMPIONを目指すというのは、あまりにも悲しい現実です。

まあ、日本のボクシングファンにとっては、ジュニアミドル級で争われる5人目の完全統一王者よりも、奴らが全く関心を払わないジュニアフェザー級以下の超軽量級の世界戦線に興味が傾きます。

まずは、WBCジュニアフェザー級王者ルイス・ネリとブランドン・フィゲロアの対決。このクラス最強とみられているのはIBFとWBAの団体統一王者ムロジョン・アフマダリエフ。

ネリvsフィゲロアの勝者が9月11日にWBO王者スティーブン・フルトンとの統一戦に駒を進めることになっています。

この階級は早ければ来年前半にもUNDISPUTED CHAMPIONが誕生している可能性も十分、バンタム級を完全統一した井上尚弥が乗り込む頃には絶好の舞台が整っているかもしれません。

そして、井上が完全統一を目指すバンタム級では5月29日にWBC王者ノルディーヌ・ウバーリがノニト・ドネアと激突。

WBCは暫定王者レイマート・ガバリョとエマヌエル・ロドリゲスの再戦を命じており、WBCの中でタイトルが一本化されるまで時間がかかりそうな気配です。

そして8月14日はWBO王者ジョンリール・カシメロが老雄ギレルモ・リゴンドーの挑戦を受けます。

6月にIBFの指名挑戦者マイケル・ダスマリナスを撃墜した井上が、今年リングに上がるのはどう多く見積もっても2試合。その2試合がWBCとWBOを吸収する団体統一戦になる公算は非常に低いと思われます。

つまり、年内の完全統一はありません。

〝バンタム級のクロフォード〟になりつつある井上が心配です。。。。。