デジャブです。まさに「かつて見た光景」です。

【スポニチアネックス】大橋会長は「恐らく30~50%ダウンになるのかな、仕方ないと思っていたが、そのまま100万ドル。この状況で凄い金額」と説明した。

さすが、ラスベガスのMGMグランドで試合をするとファイトマネーも桁違いです。ラスベガスでイベント再開してから、飛び抜けて最高報酬であることは間違いありません。

しかし、過去にはやはりMGMでメインを張った日本人にもかかわらず世界的なスーパースターが存在しました。


2011年10月1日 MGMグランド マーキーボールルーム

WBC世界ジュニアフェザー級タイトルマッチ


当時、西岡は35歳。38戦24KO4敗3分け。ジュニアフェザー級のWBCピースを6連続で防衛中、軽量級としては決して若くない年齢でしたが、キャリアは充実した安定期でした。

一方のマルケスは36歳。40勝36KO6敗。

このブログでも「米国では極めて稀な例外的選手を除いて軽量級への関心は非常に低い」とふれてきましたが、二つの拳に勇気を込めて戦うラファエルは「極めて稀な例外的選手」でした。

リング誌の年間PFPともいえる BEST FIGHTER POLLでは2004年10位タイ、2005年5位、2006年6位、2008年7位と人気・実力を兼ね備えたという点では「21世紀最高の軽量級ボクサー」です。

しかし、イスラエル・バスケスとの超弩級の激闘、ファンマ・ロペスに痛烈なTKOを喫するなど、直近6試合は3勝3敗。

イスラエル・バスケスとの歴史的な激闘など「命のやり取り」のような試合を積み重ねた影響から、パンチドランカーの症状が顕著で、メディアからは再三引退を勧められ、WBCからも異例の「引退勧告」が出されていました。

そんな中でMGMグランドの宴会場で行われ、スペイン語放送がブロードキャストした、どう考えてもビッグファイトの範疇に入らない試合が西岡*マルケス戦でした。

しかし、帝拳から発表された西岡の報酬は100万ドル。「パッキャオやタイソンと同じMGMを舞台にメイン」「西岡は米国でも認められた」「もう日本では見られなくなる」「パッキャオのようになる」…どこかで聞いた言葉が新聞・雑誌やネット上に踊ります。

興行規模や米国での注目度を考えると、その金額はありえません。では、一体誰が出したのか…?

この「快挙」にWOWOWは本社に西岡を招いて「世界的快挙」と社員総出で歓迎します。

しかし、世間とのギャップはあまりにも大きく、試合前の米国メディアの取り上げ方も小さく、やはり試合直前までオッズすら出なかったことからも「本当に米国ボクシング界で大注目されたのか?」という疑念は、試合後ますます膨らむことになり、今ではWOWOWはもちろん、西岡の口からも「MGMメイン」の話はタブーになっています。

西岡もコメンテーターで出席した番組内で、京口紘人が「ラスベガスでメインなんて(井上が)日本人で初めて」と口走ってしまったときも、司会者らはそのままスルー。



…同じことが、繰り返されました。

井上vsマロニーのオッズは今日になってもまだ出ていません。

本来なら「井上側」のESPNが「多くのボクシングファンは井上の名前も知らない」と報じ、放送も本体のESPNではなくESPN+での配信だというのに…。
それにもかかわらず、またもやMGMメインの日本人100万ドルファイターが誕生しました。

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今は無き原宿の「パッキャオジム」のオープニングセレモニーで。リング誌11月号宮田有里子の記事から。

NOUE is lauded in his native Japan but does not get as much attention as the other pound-for-pound stars. For me, only Lomachenko and Canelo Alvarez are better pound-for-pound, yet many fight fans have never heard of Inoue.〜ESPN~

日本では大きな評価を得ている井上だが、他のPFPファイターと比べても米国での注目度は低い。PFPランキングだけならロマチェンコとカネロに次ぐような存在だが、多くのボクシングファンは井上の名前すらも聞いたことがない。それほど無名なのだ。