井上尚弥vsジェイソン・マロニーが米国時間10月31日のハロウィーンに決定しました。

Whether or not the fight will actually take place Oct. 31 will depend largely on Inoue’s Japanese broadcaster, Arum said.

なかなか日程が決まらなかった井上戦について、ボブ・アラムは「この試合が実現するかどうかは、日本のテレビ局(が放映権料をいくら支払うか)にかかっていた」と本音を漏らしました。

会場はすっかりお馴染みとなったMGMグランドのカンファレンスセンターを改造、防疫・衛生管理を徹底した特設リング。

無観客は寂しいものの、トップランクとMGMが思考を凝らしてテレビ映えする装置や演出を用意しています。

井上は、米国では1試合戦っているとはいえ、注目度が極端に低い軽量級メインの「スーパーフライ」のリング、ESPNが日本のメディアに再三説明しているように米国ではボクシングファンですら井上の名前も聞いたことがないのが現状です。

彼らの苛つきを意訳すると「そんな無名選手の試合をメインという縛りまでかけられたら出来るわけがない」「日本のテレビ局が高額で買えば出来るが、そうでなければ日本からの観客ゼロの現状では試合を組めない」ということです。

この試合、日本時間では11月1日日曜日の正午過ぎにゴングが鳴らされることになりそうです。

けして視聴率が稼げる日時とは言えないだけに、放映権料を巡って綱引きがあったことは容易に想像出来ます。

米国での軽量級は「ビッグファイトのメイン」の需要を喪失してしまってから長い時間が経ってしまいました。特にジュニアフェザー以下の需要は全くありません。

一方で、日本ではリング誌がPFP3位と評価、ドネア戦を昨年の年間最高試合に選んだことが、それまでも深まっていた誤解の溝をさらに掘り下げてしまいました。

ボクサーの報酬、すなわち人気とPFPはなんの関係もないということ、そして欧米の最高試合は激闘に付けられるタグで、本当に洗練された試合が選ばれることは稀なのです。

そして、そもそもPFPも年間最高試合賞も、井上信者がそうであるようにボクシングファンでもほとんど知りません。

「(日本では)どれだけ凄いことかわかってない人が多くて、それがもどかしくて」(松本人志)というのは大間違いで、井上の名声は日本ではマックス、米国では全く無名というのが現実なのです。

バンタムやフェザーで戦っている限り、無名状態に劇的な変化は期待出来ません。

ゲイリー・ラッセルやジョシュ・ウォリントンを日本に呼んで日本で試合をすればその限りではありません。

皮肉なことですが、欧米の専門メディアが井上を最も大きく取り上げたのは、ラスベガスにも存在しない大会場・さいたまスーパーアリーナをバンタム級の試合でフルハウスにしたからです。

同じように、ドネアと比べればはるかに有名なラッセルあたりをたまアリで倒せば、大きなインパクトを届けることが出来るでしょう。

それでも、無名の状態から劇的な変化を起こせるかとなると極めて難しいでしょうが…。

米国はライト級のロマチェンコですら大会場はフルハウスに出来ないのが現実です。

バンタム級の日本人の試合が、無観客試合ですら逡巡されるのは仕方がありません。