一撃のKOアーティスト。

GUNSLINGERS。彼らが撃鉄を起こし、引き鉄を引いたとき、対戦相手はカンバスの上で動かなくなっている。

まどろっこしいテクニカル・ノックアウトのようにレフェリーがストップのタイミングに悩まされることはない。レフェリーに出来ることはカウントを10まで数えるか、リングドクターを呼ぶか、その二者択一だ。

GUNSLINGERSは、KO率が高ければいいわけではない。1発の威力、それを電撃のショックで見せつけなければ、このクラブへの入会は許されない。

しかし、残念ながらGUNSLINGERSは絶滅危惧種だ。

より安全を優先させたシステム、防御技術の進歩、安易な階級制覇…。

「特にアマチュア経験者はパンチの打ち方を知らない。ナックルの返し方を教えてもらってないんだ。彼らは速く回転数を上げてパンチをまとめることしか知らない」(ジョー・グーセン)。

もし野球のアマチュアや下部組織がホームランよりも送りバントを重視する戦術に傾いたとしたら、それは野球の危機だ。

それと同じことが、ボクシング界でも進んでいる。

昨今の風潮はどれもこれもGUNSLINGERSが生き残るには厳しい環境でしかない。

グーセンは「60年代から70年代のアマチュアはプロと同じグローブとルールで戦っていた。だからあの時代のボクサーは強打者が多いんだ。それが今となっては…」と嘆く。
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GUNSLINGERS of boxingーーare vanishing more quickly than the Bengal Tiger.
ボクシングにおける一打必倒のKOアーティストはベンガル虎よりも早いペースで絶滅に向かっている。


リング誌の記事「GUNSLINGERS」に、井上尚弥をオーバーラップさせて書き進めていきます。