日本時間5月19日、英国スコットランドはグラスゴー。

WBSSセカンドシーズン(ジュニアウェルター級&バンタム級)の準決勝が行われるというのに、英国はもちろん、なぜか日本の報道もおとなし気味です。

英国ボクシング界では、カネロ・アルバレスvsダニエル・ジェイコブスの余韻がまだ残る中、そのカネロをカラム・スミスが挑発していることが話題になっています。

「スーパーミドルで私とはやらないだろう。彼は小さなミドル級。弟(リーアム・スミス:2016年WBA/WBCジュニアミドル級戦9回KO負け)の仇は取りたいけど、世界一プロテクトされたカネロは私とはやらないだろう」と挑発しているのです。

ロッキー・フィールディングは予定通りに屠られましたが、カラムは穴王者ではありません。リーアムの仇打ちというストーリーも加わって、英国ボクシングファンはワクワクしてるでしょう。

カラムもWBSSファーストシーズン優勝者ですが、日陰階級を狙ったWBSSの中では人気のあるスーパーミドル級、次戦は対戦相手こそTBA(未定)ですが、6月1日にマディソンスクエアガーデンでアンソニー・ジョシュア(ヘビー級)、カリド・ヤファイ(ジュニアバンタム級)と共に無敗の英国王者の〝ニューヨークお披露目公演〟に出場予定です。

地元のジョシュ・テーラーがメインイベント(IBFジュニアウェルター級王者イヴァン・バランチェクに挑戦)に登場するとはいえ「5月19日」の存在感が限りなく軽くなっているのは致し方ありません。

英国でもこんな扱いですから、米国は推して知るべし。

リング誌もESPNも直前になっても特別な扱いはないでしょう。

それにしても日本でも今朝、渡英した井上尚弥の記事は少し寂しい扱いでした。大谷翔平の復帰など大きなユースがかぶったことも影響したのかもしれません。
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きっと、エマニュエル・ロドリゲスもさびしくプエルトリコを発ったのでしょう。 

というか、井上は日本のボクシングファンから最高評価を得ていますが、ロドリゲスは母国でもワン・オブ・ゼムに過ぎません。まだ世界王者になって一度防衛しただけでそれも負けに等しいスプリットデジション、人気・評価が高かろうわけがありません。

報酬もおそらくキャリアハイで5万ドルあるかないかでしょう。

もちろん、世界的に不人気階級バンタムの不人気ボクサーだからこそWBSSの怪しい船に乗ったのです。ロドリゲスがスーパーミドル級だったら、WBSS参戦は断ったかもしれません。

カラムはスーパーミドルで優勝したとはいえ、WBO(ヒルベルト・ラミレス)、前WBC(デビッド・ベナビデス)の無敗の人気者や、IBF(ケイレブ・プラント)、WBA(フィールディング)、ホセ・ウスカテギらはWBSSのオファーを軒並み拒否したため、獲得したアルファベットベルトはWBAスーパーだけでした。

WBSSスーパーミドル級は、口が裂けても「最強決定トーナメント」とは言えないものでした。

バンタム級もWBC(ノルディン・オーバアリ:WBSS開幕前はネリ問題で空位でした)が欠けた状態で開幕、さらにWBOのテテが故障を理由に離脱してしまい、片肺飛行となっています。

ジュニアウェルターも人気者のモーリス・フッカー(WBO王者)とホセ・ラミレス(WBC王者)は参戦を断り、こちらも片肺。

WBSSは〝高額賞金トーナメント〟を標榜した当初から「フェザーやライト、ウェルター、ミドルの人気階級では出来ない低予算企画」と、その嘘が指摘されていましたが、二つのシーズン4階級で誕生した完全統一王者(Undisputed Champion)は、クルーザー級のオレクサンダー・ウシクだけでした。

たった一人でも Undisputed Champion を生み出したことは明らかに功績ですが…今後、他の階級で拡大開催するという夢は、夢のままで終わりそうです。

井上にはWBSSのしょぼくれた話題を吹っ飛ばし、英国スター揃い踏みのニューヨークMSGメガイベントが霞むような快勝をグラズゴーから届けて欲しいものです!!!

ロドリゲスにも意地を見せて欲しいですね。井上に勝てば母国でもスター戦線に躍り出ることが出来ます。がんばれ。