5月はボクシングファンには楽しみな週末が続きますね〜。

明日はカネロ・アルバレスvsダニエル・ジェイコブスのメガファイト、ボクシング醍醐味である大番狂わせを目撃できるかもしれないジェルウィン・アンカハスvs船井龍一、26日にはその番狂わせを米国で起こした伊藤雅雪がジャメル・ヘリングを迎えて二度目の防衛戦。

その26日には番狂わせキング木村翔が中国で二階級制覇をかけてジュニアフライ級WBAセカンド王者カルロス・カニザレスに挑みます。同じ舞台で久保隼もフェザー級のWBAセカンド王者シュ・チャンを相手に二階級制覇のを狙うリングに上がります。

正直、言っちゃうと世界基準の実力を一度も見せたことがない久保にまたチャンスが与えられるというのは腑に落ちませんが、これがプロボクシングの世界です。これぞアルファベット団体タイトルです。

そして、そして日本のボクシングファンにとって黄金週間ならぬ黄金月間ともいえる5月最大の目玉は18日の井上尚弥vsエマニュエル・ロドリゲスの一戦です。

ゾラニ・テテの離脱を見てたプエルトリカンが「俺もここで故障棄権して、WBSS優勝の井上と日本でやるのが一番儲かるよね?」と 変な考えを起こさなければいいのですが…。

さて、日本では「無敗の強豪王者」 「プエルトリコのモンスター」と煽られているマニーの本当の実力はいかほどなのでしょうか?
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 明日のカネロvsジェイコブスのようなメガファイトだと多くのメディアがHEAD-to-HEADと細かく戦力分析、試合展開と結果を予想するのが常ですが、さすがにバンタム級だと見向きもされないので勝手にやります「井上vsロドリゲス〜徹底分析と予想」。

リング誌のカネロvsジェイコブスのイントロダクションを猿マネしますーーー「共通の相手GGGとの試合内容だけを見て判断してはいけない。GGGの重圧に下がったジェイコブスと立ち向かったカネロ…カネロの攻勢をジェイコブスがかわす展開になる…そう考えてるとしたら早計だ。確かにあなたはGGGvsフェイコブス、GGGvsカネロ2戦を見ただろうが、まだカネロvsジェイコブスは見ていないのだから」。 


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バンタムに上げたロートルの河野公平を持て余したジェイソン・マロニーに実質負けていたロドリゲスが、ジュニアバンタムの河野を問題なく粉砕した井上に勝てるわけがない…そう考えてるとしたら早計です…あなたはまだ井上vsロドリゲスを見ていないのだから……いや、なんか早計じゃない気がしてきました。

いくらなんでも、あの豪州の鈍行列車に押し切られたロドリゲスが強いとは思えません。

唯一の強豪との対戦、ポール・バトラー戦は見事な完封劇でした。しかし、立ち上がりに二度も倒したのにKO出来ない決定力の無さは気になりました。

勝利に対する慎重さと前向きに捉えることも出来ましたが、マロニー戦で「慣れられたらズルズルしちゃう決定力のない単調なボクサーなんだ」とあらためて思ってしまいました。

マロニー戦の失速は「拳を痛めたことが原因」と言い訳していますが、後半のグダグダぶりは「1ラウンドはロドリゲスの巧さと強さに戸惑ったが、ラウンドが進むにつれて大したことないと慣れてきた」というマロニーの言葉の方に真実がある気がします。

でも、そんなことを言ってたら終わっちゃうので…始めます。五つ星満点です。



【ハンドスピード】二人とも世界基準を上回る手の速さを持っていますが、一面的で角度も少ないロドリゲスの拳は読みやすい軌道しか描けません。ハンドスピード自体に大きな差はありませんが、多重的で角度も多彩な井上の速さが上です。

井上★★★★/ロドリゲス★★★1/2



【スタミナ・持久力】ロドリゲスは完全に底を見せましたが、井上も未知数です。ここが勝負の隠れたアヤになるかもしれません。

井上★★★(仮)/ロドリゲス★


【フットワーク】ここも本質的にファイターの両者は積極的に使いません。どちらかが足を使う展開になるとしたら、そのボクサーが決定的なダメージを受けたときです。

井上★★★/ロドリゲス★★★



【パワー(リード)】ともにオーソドックスの両者で、優れたリードの使い手です。井上のジャブも強烈ですが、フックはロドリゲスにやや分があるか。

井上★★★/ロドリゲス★★★1/2


【パワー(バックハンド)】この要素も二人とも右強打を持っています。それでも、ここは井上の〝専門種目〟です。

井上★★★★★/ロドリゲス★★★1/2


【防御(スリップとブロック)】ここはいまだピンチらしいピンチを経験していない井上は未知数。ロドリゲスは防御の甘さを露呈しています。

井上★★★(仮)/ロドリゲス
★★


【コンディション(ピーキング)】ここでもロドリゲスは甘さを見せています。一方の井上は、180秒しか戦っていないバンタムでは未知数ですが、これまでのキャリアを振り返ってもコンディションの持っていき方は上。二人とも拳に不安を抱える共通点はあるものの、コンディション作りは井上。

井上★★★/ロドリゲス★★


【殺傷本能】これは井上でしょうか。ロドリゲスも決定的な場面なら襲いかかりますが、いけないシーンが多く奥底に恐怖を抱えているのかもしれません。

井上
★★★/ロドリゲス★★


【対戦相手の質と大舞台での経験】プロキャリアこそ井上17戦、ロドリゲス19戦と拮抗していますが内容は全く違います。バトラー以外は雑魚ばかりのロドリゲスと、リング誌10傑(アドリアン・エルナンデス、オマール・ナルバエス、デビッド・カルモナ、河野公平、ジェイミー・マクドネル、ファン・カルロス・パヤノ)6人のまともな世界ランカーに完勝。

井上★★★★★/ロドリゲス★


【インファイトの技術】これは井上の数少ない欠点の一つ。リカルド・ロドリゲスをクロスレンジの打ち合いで圧倒「接近戦も苦手じゃない」とアピールしましたが、世界基準が微妙な相手でした。そもそもインファイト、体の近くでパンチのやり取りをするのが得意なボクサーの方が変態なのですが。ロドリゲスも下手ですが、ロドリゲスにチャンスがあるとしたらこの距離でしょう。

井上★★/ロドリゲス★1/2


【アゴと打たれ強さ】アゴを叩かれたことのない井上は未知数ですが、あのアゴの形、ラインを見るとグラスジョーの匂いがプンプンします。ロドリゲスはマロニーのパンチをけっこう吸収してましたが、ボディは柔いですね。

井上
★★/ロドリゲス★★


【身体能力】ボクサーとしての身体能力ですから、ここも井上です。ロドリゲスも高水準にありますが。

井上★★★★/ロドリゲス★★★1/2


【コーナー】年間最高トレーナー賞の候補に挙げられた井上慎吾と、無名のビクター・オーリス。ただ、そこまでの差はないと見ます。

井上
★★★/ロドリゲス
★★★


▶︎▶︎▶︎井上8:ロドリゲス2 ドロー3



■■■展開予想と結果■■■二度目の海外、初の英国。井上はいつも以上に慎重に立ち上がるはずです。圧倒的不利予想とはいえ、ロドリゲスも早い段階で勝負に出ることはないでしょう。

井上には珍しい様子見のラウンドが続くかもしれません。

それでも総合力で上回る井上が、中盤には様子見を終了。ロドリゲスの動きを見切って5〜6ラウンドには攻撃を加速、顔面も腹も痛めつけられたロドリゲスが10ラウンドに崩れ落ちてレフェリーストップ。

ただ、井上にもアゴやクロスレンジに不確定要素があり、これまでピンチを経験していないだけに逆転能力は高くないと見ます。ロドリゲスが先制する展開になると、非常に厳しい結果になりかもしれません。