ローマン・ゴンザレスが脱落し、そのロマゴンを叩き落としたシーサケット・ソールンビサイもより高い報酬を求めてONEチャンピオンシップに鞍替え、何度も噂されたこの階級最大のスター、カリド・ヤファイの参戦はまたもや見送られ、寂しい風景となってしまったSUPERFLY興行。
それでも〝HBOの低価格興行〟はなんとか3度目を迎えることができました。日本時間明日9月8日、イングルウッド/ザ・フォーラム で開催されるラインナップとオッズ、そし予想・展望は以下の通りです。
★★★ファン・フランシスコ・エストラーダvsフェリペ・オルクタのメインイベントは、ノンタイトル12回戦。エストラーダの勝利が1/20(1.05倍)に対して、オルクタは8/1、アバウト8−1と勝敗の興味が削がれるようなオッズとなっています。
36勝(30KO)4敗のオルクタは、WBOジュニアバンタム級王者オマール・ナルバエスを追い詰めた2試合が出色ですが、ナルバエスは戦績と防衛回数以外には見るべきもののないボクサーで、しかも当時38歳、完全に劣化していました。
一方のエストラーダはフライ級時代のロマゴンと互角の勝負を繰り広げ、ブライアン・ビロリアやジョバンニ・セグラ、ミラン・ミランド、カルロス・クアドラスら名前の通った強豪にも勝利、PFP10傑に数えるメディアもある正真正銘の強豪です。
リング誌は、IS FELIPE ORUCUTA WORTHY OF A SUPERFLY MAIN EVENT?(オルクタにメインイベントの資格があるか?)のヘッドラインで「前回までの興行はロマゴンやシーサケット・ソールンビサイというハイレベルなボクサーが、アクションに富んだ非常に面白いメインを務めてくれたが、今回はそうはならないだろう」と厳しい目で見ています。
ロマゴンやシーサケットがこの興行を離れて試合を予定し、オルクタをメインに添えなくてはならない理由は「低予算興行」という一点に尽きます。
前回の興行で、10万ドルを獲得したエストラーダも「中量級と比べて不当に報酬が低い」と怒りと嘆きをぶちまけました。
もちろん、中量級、特にウェルター級の報酬が「慣習」的に高額である側面もありますが(それでTVやプロモーター側の利益は圧迫されSUPERFLYのような低予算興行が実験されているのです)、そもそもプロスポーツです。報酬の最大の決め手は慣習などではなく、「人気」です。
軽量級でも優良企業がスポンサーにつく英国のカリド・ヤファイや、香港のレックス・ツォーはエストラーダの何倍もの報酬を得ています。彼らとエストラーダを差別する一線は、実力ではなく人気だけです。
日本人の軽量級王者がエストラーダ級の実績を積めば、ファイトマネー10万ドルなんてことはありえません。
悲しい事実ですが、仕方がありません。優れた技術を見せるのがプロですが、一番優れた技術と実績の持ち主が最も高い報酬を得ることは、プロボクシングの世界ではむしろ稀です。
日本以外の先進国で軽量級が低く見られ、経済大国の選手が優遇される不条理をぶち壊す手段は、たった一つしかありません。マニー・パッキャオのように、軽量級の人気選手を根こそぎ倒して、中量級でも覇権を樹立することです。
【フシ穴予想】今回も「全体で100万ドル」レベルのディスカウント興行になるでしょうし、勝って評価が上がる相手ではないことから、エストラーダが最高潮のモチベーションでリングに上がるとは考え難いかもしれません。
それでも、苦戦はないでしょう。 〝El Gallo(雄鶏)〟(ジョフレの「黄金のバンタム」から黄金を抜いたバージョンですね)の異名を持つエストラーダが、中盤以降に決め手に欠く同国人を仕留めると見ます。
★★ドニー・ニエテスvsアストン・パリクテは、井上尚弥が返上して空位になったWBOタイトルの王者決定戦です。
オッズはニエテス1.28倍に対して、パリクテ3.5倍。おおよそ3−1でニエテス有利。
世界王者になってからは無敗のまま四階級制覇を狙う〝Ahas (ヘビ)〟ニエテスの相手も、やはり同国のパリクテ。地域タイトルを収集しながら、フィリピン人にもかかわらず、現在は北米NABF王者の実力者です。
それでも〝HBOの低価格興行〟はなんとか3度目を迎えることができました。日本時間明日9月8日、イングルウッド/ザ・フォーラム で開催されるラインナップとオッズ、そし予想・展望は以下の通りです。
★★★ファン・フランシスコ・エストラーダvsフェリペ・オルクタのメインイベントは、ノンタイトル12回戦。エストラーダの勝利が1/20(1.05倍)に対して、オルクタは8/1、アバウト8−1と勝敗の興味が削がれるようなオッズとなっています。
36勝(30KO)4敗のオルクタは、WBOジュニアバンタム級王者オマール・ナルバエスを追い詰めた2試合が出色ですが、ナルバエスは戦績と防衛回数以外には見るべきもののないボクサーで、しかも当時38歳、完全に劣化していました。
一方のエストラーダはフライ級時代のロマゴンと互角の勝負を繰り広げ、ブライアン・ビロリアやジョバンニ・セグラ、ミラン・ミランド、カルロス・クアドラスら名前の通った強豪にも勝利、PFP10傑に数えるメディアもある正真正銘の強豪です。
リング誌は、IS FELIPE ORUCUTA WORTHY OF A SUPERFLY MAIN EVENT?(オルクタにメインイベントの資格があるか?)のヘッドラインで「前回までの興行はロマゴンやシーサケット・ソールンビサイというハイレベルなボクサーが、アクションに富んだ非常に面白いメインを務めてくれたが、今回はそうはならないだろう」と厳しい目で見ています。
ロマゴンやシーサケットがこの興行を離れて試合を予定し、オルクタをメインに添えなくてはならない理由は「低予算興行」という一点に尽きます。
前回の興行で、10万ドルを獲得したエストラーダも「中量級と比べて不当に報酬が低い」と怒りと嘆きをぶちまけました。
もちろん、中量級、特にウェルター級の報酬が「慣習」的に高額である側面もありますが(それでTVやプロモーター側の利益は圧迫されSUPERFLYのような低予算興行が実験されているのです)、そもそもプロスポーツです。報酬の最大の決め手は慣習などではなく、「人気」です。
軽量級でも優良企業がスポンサーにつく英国のカリド・ヤファイや、香港のレックス・ツォーはエストラーダの何倍もの報酬を得ています。彼らとエストラーダを差別する一線は、実力ではなく人気だけです。
日本人の軽量級王者がエストラーダ級の実績を積めば、ファイトマネー10万ドルなんてことはありえません。
悲しい事実ですが、仕方がありません。優れた技術を見せるのがプロですが、一番優れた技術と実績の持ち主が最も高い報酬を得ることは、プロボクシングの世界ではむしろ稀です。
日本以外の先進国で軽量級が低く見られ、経済大国の選手が優遇される不条理をぶち壊す手段は、たった一つしかありません。マニー・パッキャオのように、軽量級の人気選手を根こそぎ倒して、中量級でも覇権を樹立することです。
【フシ穴予想】今回も「全体で100万ドル」レベルのディスカウント興行になるでしょうし、勝って評価が上がる相手ではないことから、エストラーダが最高潮のモチベーションでリングに上がるとは考え難いかもしれません。
それでも、苦戦はないでしょう。 〝El Gallo(雄鶏)〟(ジョフレの「黄金のバンタム」から黄金を抜いたバージョンですね)の異名を持つエストラーダが、中盤以降に決め手に欠く同国人を仕留めると見ます。
★★ドニー・ニエテスvsアストン・パリクテは、井上尚弥が返上して空位になったWBOタイトルの王者決定戦です。
オッズはニエテス1.28倍に対して、パリクテ3.5倍。おおよそ3−1でニエテス有利。
世界王者になってからは無敗のまま四階級制覇を狙う〝Ahas (ヘビ)〟ニエテスの相手も、やはり同国のパリクテ。地域タイトルを収集しながら、フィリピン人にもかかわらず、現在は北米NABF王者の実力者です。
それにしても、 3−1というオッズは不利予想とはいえパリクテに好意的に思えます。
ニエテスは15年に及ぶキャリアで46戦(41勝23KO1敗4分)を戦ってきた36歳。今のところ顕在化していないとはいえ、劣化していることは間違いありません。さらにはこれが四階級目、ここで階級の壁にぶつかる可能性もあるという見立てでしょうか。
もし、ニエテスの肉体に劣化や階級の壁が影響すると、パリクテの決定力(24勝20KO2敗)が火を噴くかもしれません。
【フシ穴予想】大蛇を首に巻いて入場するニエテスは、単なる強豪王者というだけではなく、ボクシング史上に残る印象的なパフォーマーです。是非、四階級制覇を達成して欲しいですね。
パリクテは序盤から仕掛けてくるでしょうが、ニエテスが返り討ち。Ahasの中盤ストップ勝ち。
★井岡一翔vsマクウィリアムス・アローヨ は、ノンタイトル10回戦。
オッズは、紆余曲折の復帰戦を迎える元三階級制覇王者が1.90倍 、プエルトリコのスラッガーが1.83倍。数字上はアローヨが0.07ポイント有利ですが、50−50の勝負です。
ロマゴン相手に健闘、クアドラスから大番狂わせで金星を挙げたアローヨが強豪の部類に入ることは否定しません。
しかし、ロマゴンには完敗しています。さらにクアドラスは試合後にアルコールと薬物依存症でリハビリ入院しており、私たちの知っているクアドラスではありませんでした。
実績はもちろん、対戦相手の質を見ても井岡が勝っているのは明らかです。
しかし、井岡がブランク明けに加えて、四階級目の体重でリングに上がること、 さらには両者がほとんど同じ時期にアムナット・ルエンロンにSDで惜敗していることから、このマッチアップが50−50と見られているのでしょう。
ただ、当時のアムナットは、誰にとってもやり難い相手です。敵地であのゾウ・シミンを下した時は、ボクシングファンは評価しなくても、ジャッジが数字を流してしまうスタイルというのがあるのかもしれないと思ってしまいました。
【フシ穴予想】井岡の決意が、ブランクと階級という二枚の壁を突き破ると見ます。井岡の終盤ストップ勝ち。そして、SUPERFLY4はニエテスとの激突を期待したいですね。もっと、面白いのはカル・ヤファイへの挑戦ですが。
いずれにしても、井岡はこのハードルを内容を伴ってクリアしなければなりません。
ニエテスは15年に及ぶキャリアで46戦(41勝23KO1敗4分)を戦ってきた36歳。今のところ顕在化していないとはいえ、劣化していることは間違いありません。さらにはこれが四階級目、ここで階級の壁にぶつかる可能性もあるという見立てでしょうか。
もし、ニエテスの肉体に劣化や階級の壁が影響すると、パリクテの決定力(24勝20KO2敗)が火を噴くかもしれません。
【フシ穴予想】大蛇を首に巻いて入場するニエテスは、単なる強豪王者というだけではなく、ボクシング史上に残る印象的なパフォーマーです。是非、四階級制覇を達成して欲しいですね。
パリクテは序盤から仕掛けてくるでしょうが、ニエテスが返り討ち。Ahasの中盤ストップ勝ち。
★井岡一翔vsマクウィリアムス・アローヨ は、ノンタイトル10回戦。

ロマゴン相手に健闘、クアドラスから大番狂わせで金星を挙げたアローヨが強豪の部類に入ることは否定しません。
しかし、ロマゴンには完敗しています。さらにクアドラスは試合後にアルコールと薬物依存症でリハビリ入院しており、私たちの知っているクアドラスではありませんでした。
実績はもちろん、対戦相手の質を見ても井岡が勝っているのは明らかです。
しかし、井岡がブランク明けに加えて、四階級目の体重でリングに上がること、 さらには両者がほとんど同じ時期にアムナット・ルエンロンにSDで惜敗していることから、このマッチアップが50−50と見られているのでしょう。
ただ、当時のアムナットは、誰にとってもやり難い相手です。敵地であのゾウ・シミンを下した時は、ボクシングファンは評価しなくても、ジャッジが数字を流してしまうスタイルというのがあるのかもしれないと思ってしまいました。
【フシ穴予想】井岡の決意が、ブランクと階級という二枚の壁を突き破ると見ます。井岡の終盤ストップ勝ち。そして、SUPERFLY4はニエテスとの激突を期待したいですね。もっと、面白いのはカル・ヤファイへの挑戦ですが。
いずれにしても、井岡はこのハードルを内容を伴ってクリアしなければなりません。

コメント
コメント一覧 (4)
井岡もサンキョーから特別ボーナス、TBSの放映権の一部が入るはずなので、今回の2万5000㌦ポッキリではありませんが、だったら最初から日本でやってた方が…もちろん今回はいろんな事情が絡んでいたのですが。
シーサケット戦は絶対スーパーフライ興行ではやってはいけません。大阪かタイですね。特別な契約がない限り、米国では絶対やらないでしょうが。
井上のような相手を軒並みねじ伏せる
攻撃力はありませんが、
彼のディフェンス能力と技術力は
井上にも劣らないと思っています
復帰明け、階級上げての初戦の相手としたら
相当に難敵ですが
世間の井岡に対する評価を変えるには
丁度良い難敵だと思ってます
なんとか次に繋げるためにも完勝でクリアーして欲しい
他の日本人選手にも挑戦して欲しいですね。