マネーの話です。

今回の試合で井上尚弥のファイトマネーは750万ドル(約10億8000万円)から800万ドル(11億5000万円)、カルデナスは米100万ドル(約1億4000万円)から150万ドル(約2億1000万円)と予想されています。

ボクシングの報酬は、プロモーターが興行売上の中で調整して選手に支払う仕組みです。

テレビ放映権や広告などのスポンサー収入、そして当日のゲート収入が売上の大きな柱です。

ただ、カネロ・アルバレスやフロイド・メイウェザー、マニー・パッキャオのような名前が大きい選手の場合は通常の売り上げだけではファイトマネーを用意できないので、PPVで視聴者から課金することになります。

これは逆の見方もできて、30万世帯のセールスが見込めるようなマッチアップだからPPVになる、ということです。

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1970年代には「NO TV(テレビでやらないからクローズドサーキットに来てね)」と、映画館や地域の公会堂で試合を生中継するクローズド・サーキットが1970年代には定着。1990年代が深まるとより手軽なPPVが台頭して現在に至ります。

クローズドサーキットもPPVも高額の視聴料が必要で、カジュアルなスポーツファンを締め出し、ボクシングのマニア化を底なし沼的に進めてしまっています。

サッカーW杯に代表される国民的関心が高いメジャースポーツは誰もが手軽に見れるように無料地上波で提供すべきというユニバーサル・アクセス権に逆行してボクシングは地下スポーツへと潜り込んでしまったわけです。

家族で楽しむ球技などとは一線を画するボクシングは、ファンを増やすのがただでさえ難しいというのに、自らファンを絞り込むようなことを半世紀以上も続けてきたのです。その間、認定団体と階級は癌細胞のように増殖しているのですから、マイナースポーツの底なし沼に沈降するのは当然です。

ただ、皮肉ではなく見方を変えると「見たいファンが高額のカネを支払っている」というのは、ある意味で健全な姿かもしれません。

PPVでもない、大会場とはいえフルハウスにもできないのに、なぜか高額のファイトマネーを手にする(と言われている)井上にしても、それが事実であるならスポンサーが高額のサポートをしてくれているということです。

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 リング誌は認定料もベルトも無料、それが当たり前なんですが…。


井上の750万ドルが本当なら、4つの認定団体に認定料(2団体×3%+IBFとWBOは統一戦割引で2%=10%)、75万ドル(1億800万円)、150万ドルのカルデナスは15万ドル(1400万円)が徴収されることになります。

アンドレ・ウォードが「馬鹿げている」と憤慨したのも無理はありません。

統括団体(ネバダ州アスレティック・コミッション)も3〜5%の認定料を徴収するのは当然ですが、理想は世界的な統括団体を作って一元管理することなんですが…。