=2月24日 両国国技館=

◾️統括団体:日本ボクシングコミッション
◾️プロモーター:本田明彦(帝拳プロモーションズ)
◾️メディア:アマゾンプライム ライブボクシング/ESPN+(米国)

WBCバンタム級タイトルマッチ



ESPNの解説者としてすっかり板についたティモシー・ブラッドリー。

現役時代は、筋骨隆々の肉体美と、信じられないほどの非力さの喜劇的なアンバランスが目についたファイターとしての魅力は今一つだったDesert Storm。意地悪な日本のボクシングファンは〝塩嵐〟と揶揄していました。

それでも、喫した敗北はマニー・パッキャオの拳による二つだけ。「パッキャオにしか負けなかった男」です。

その塩嵐、失礼、砂嵐が「中谷潤人vsアレハンドロ・サンチアゴ」を展望しています。ざざっと要約すると。。。


*****中谷潤人は高度なテクニシャンであると同時に、ESPNの年間最高KO賞に選出されるなどパンチ力も持っている。対するWBCバンタム級王者は荒々しく勝負根性旺盛なメキシカン。

広いスタンスと、大きく前に出した右足は、対戦相手にとって決定的なパンチを当てるのが難しい構えだ。攻撃のオプションを削られた相手は危険な突進で距離を潰そうとするが、それは中谷の思うツボ。

そして、サンチアゴ。3敗しているがKO負けは一度もない。5つも引き分け試合を演じているが、彼の勝利でもおかしくない内容だった。

最大の勝利はもちろん、ノニト・ドネア戦。アクションの多い展開で、高齢のグレートを混乱させてみせた。長身サウスポーの中谷に対しても、距離を潰して戦う時間を長くできたなら、勝機はある。

しかし、サンチアゴはサウスポーへの対応に、特に前半苦労する傾向がある。しかも、相手は中谷。日本人がしっかり判定勝ちを収めるだろう。*****




▶︎サンチアゴが勝ったまともな相手は、完全劣化バージョンのドネアだけ…まともな相手かどうか、その基準が曖昧ですが。

それでも、タフなサンチアゴが相当な決意で国技館のリングに上がるのは間違いありません。中谷が早足で階級を上げ、これが118ポンドのデビュー戦であることも、完全アンダードッグの王者にとっては好材料です。

もちろん、オッズの通り「中谷の明白な判定勝ち」が最も起こりうる予想です。

井上尚弥のように強引にKO決着を狙うスタイル・心構えではないこともあり、この相手に序盤での圧勝劇はないと考えるのが常識的。

しかし「微妙な判定では勝てない」と覚悟している闘争心旺盛なメキシカンが、前半でポイントを失うと、中盤から捨て身の攻撃を仕掛けてくるかもしれません。

サンチアゴにとって最悪のパターンは、アンドリュー・モロニーのように失ったポイントを丁寧に返していこうと戦力を小出しにしながら最終回で〝豪沈〟させられてしまうこと。早い段階から勝負を仕掛けてくるはずです。

そんなPeque(小さい男)の肉弾戦に中谷が巻き込まれるとは思えず、スペクタクルなKO劇の呼び水になるかもしれません。

Pequeは石ですが、中谷は紙とハサミの両刀使い。

ラウンドごとのオッズの通りに、KOはあるとしても終盤が大方の見立てでしょうが、ここは中谷がサンチアゴに初のKO負けを経験させると予想します。