It's boxing.

And the chaos continues. Year-after-year-after year.

それがボクシング。おかしな判定が毎年、当たり前のようのように下される。そう、これがボクシング。


〜フロリダ州オーランドで9月7〜10日で開催された the North American Boxing Federation's 53rd Annual Convention(第53回北米ボクシング連盟年次総会)。

NABFはWBCの傘下の地域タイトル認定団体。90年代までは米国のスター候補にとって NABFは最初の関門でした。今ではWBCはもちろん、WBAもIBFもWBOも訳のわからない地域タイトルを濫造し、NABFには埋没感が漂っています。

ここで、特別ゲストとして講演したのが現役時代は〝マニー・パッキャオにしか負けなかった男〟で、現在はESPNの解説者ティモシー・ブラッドリー。

テーマはrecent bad scoring decisions (近年頻発している間違った判定)。

ボクシングに限らず、判定を人に委ねる場面があるスポーツに、この種の問題は永遠について回ります。

潤沢な予算をジャッジの能力向上に充てられる人気スポーツとは違い、プロボクシングではこの問題に正面から取り組まず、問題を先送りにしてきました。

もちろん、ボクシングのさまざまな矛盾や歪みは「世界を統括する団体がない」という一点に辿り着きます。「おかしな採点」も国や地域、米国なら州単位のコミッションでルールや薬物検索の基準が異なります。

しかし、ファンが〝世界タイトルマッチ〟(ある地域の統括団体が仕切り、あるアルファベット団体が「世界」と認定する試合のことで、他のスポーツの世界大会と混同するのは禁物です)を見るとき、無意識に形成された〝世界基準〟で試合を見てしまっています。

そもそも〝世界基準〟なんて存在しないのがプロボクシングだというのに。

同じ国でもラスベガスでは「どちらが科学的に戦ったか(といってもジャブだけを過大評価する傾向があります)」に重点が置かれる一方で、ニューヨークでは「攻撃的な選手の攻勢」が評価されやすいなど、統括団体によって採点基準はルールブックに書かれている項目・内容に大差がなくても、ズレ・ブレが生じているのはいなめません。

"We should focus on improving transparency and accountability with regular evaluations and training. All judges' performances need to be evaluated to identify any mistakes, biases or inconsistencies."

ブラッドリーは「間違った採点のチェックなどを踏まえ、定期的な研修や説明の場を作ってジャッジの能力向上を図るべき」と提案しています。

もちろん、ほぼ全てのコミッションがジャッジの資格更新試験などを事実上、一切行ってこなかった現状を考えると、この方向への取り組みが重要であるのは間違いありません。

ただし〝国際ルール〟〝統一ルール〟の制定も同時に進めなければ、どこかで行き詰まってしまいます。

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 そもそも死角だらけのこの配置が狂ってる…。

また「(現在リングの三辺に座るジャッジを四辺に配置)4人のジャッジによる多数決評価」も提案しています。ジャッジが3−1ならそのラウンドは10−9に。2−2なら10−10。

この方法だと、オフィシャルのジャッジは一本化されますが、ドローのラウンドが増えることも考えられます。もちろん、現在の10−10を付けるのを敬遠しすぎる暗愚なジャッジの方が問題ですが。

これは、テスト的に導入しても良いと思います。

さらに、WBCがオプションで導入するも日本以外のマーケットでは無視されることが多い「オープンスコアリング」も「ダメなシステム」と切り捨てるのではなく、一考の価値があるとブラッドリーは見ています。

採点結果が即時に出されることで、ファンやメディアはリアルタイムで検証、興味を持つことができます。また、コミッションはジャッジへのインタビューを通して、割れたラウンドを中心に採点の根拠や、分析、議論をまとめた報告書を制作することで、ファンの疑心暗鬼を溶かし、透明性のあるスポーツであることを訴求できます。

ただ、こうした改善策も世界中にある各国、地域、各州のコミッションが足並み揃えて共通のレギュレーションで導入しなければ、大きな意味は持てません。