世界ランク1位でブダペストに乗り込んだのですから、実力通りの結果です。

ただ、世界1位のプレッシャーはのしかかっていたでしょうし、最終投擲までメダル圏外の4位という〝遅れ〟には焦りもあったでしょう。

どこでビッグスローが飛び出すかで、心理的にも乱高下するフィールド競技の醍醐味がフルパッケージされた試合でした。

それにしても、勝負強い。

これまで、日本女子が世界大会で獲った金メダルは、トラック&フィールドを飛び出したマラソンだけでしたが、北口が競技場のど真ん中に金色のヤリを突き刺しました。

コーチのデイビッド・シェケラックの最後の瞬間まで落ち着き払った佇まい、北口との間ににじみ出る信頼関係も、いい感じです。


余談ですが、名前に付けられた「榛(はしばみ)」は、パティシエの父親がお気に入りの素材、ヘーゼルナッツのこと。

ヘーゼルナッツは氷河期も乗り越えて生き残った逆境に強い品種で、三大ナッツの残る二つアーモンドとカシューナッツとは一線を画して全世界で栽培され、広まりました。

金メダルがヘーゼルナッツ、銀がアーモンド、銅がカシューナッツといったところでしょうか。

追い込まれてから、大輪の花を咲かせてみせた北口に、正にぴったりの名前です。

大快挙、おめでとうございます。