いよいよあと3日に迫った井上尚弥の4階級制覇を賭けた大一番。

米国は仕方がないにしても、日本でも盛り上がりがイマイチなのが気がかりですが、リング誌電子版からFIGHT PICKS: STEPHEN FULTON VS. NAOYA INOUE(ズバリ勝敗予想)。

21人の関係者による予想は、井上の18勝3敗。

「井上の後半ストップ勝ち」という常識的な予想は置いておいて、レアな意見を開陳した3人をご紹介。

 

◾️デューク・マッケンジー(元3階級制覇王者:IBFフライ級/WBOバンタム/WBOジュニアフェザー級)

マジョリティー・デジションで フルトンが勝つだろう。

この試合は井上を中心に語られるている。もちろん、実績は遥かに上で、試合は井上のホームで開催される。

ただ、フルトンはナチュラルに大きな選手。井上の代名詞、ボディショットはフルトンによってブロックされたり、外されたり、グラブで弾かれ、簡単には距離をつぶせないのではないか。

フルトンは確かに非力だが、打撃戦にも応じることができるオールラウンダーで、アゴが強くスタミナもある。

井上は思い通りにならない展開を強いられ、ラウンドを使いきってしまう。(多くの対戦相手のように)井上にビビっていないフルトンが36分間を逃げ切ってMDで勝利を掴むだろう。

▶︎「打撃戦にも応じることができるオールラウンダー」というのはフルトンに好意的すぎます。正確には「アウトボックスする技術が不安定なため、打撃戦に巻き込まれてしまう」。「アゴが強くスタミナもある」に至っては、何を根拠に言っているのか意味不明です。



◾️エリジャ・ピアース(米国フェザー級選手)◾️

スプリット・デジションでフルトンが勝つが、素晴らしい試合になるだろう。

パワーで井上が優るのはわかっているが、フルトンは距離感とボクシングIQ に秀でている。

井上はこれまでアフリカ系米国人(黒人)と戦ったことがない。 このことが勝敗予想のカギになる。黒人の持つスタイル、独特の動き、緩急を効かせたリズムは、井上を大きく惑わすはず。

非常に面白い試合になるだろうが、勝つのはSDでフルトン。

▶︎距離感とボクシングIQが世界基準では十分ではないから薄氷の勝利を何度も経験しているフルトン。そして、このスクーターは私たちが想像している黒人の身体能力とは無縁の決定力が欠落した、世界王者としては悲しいほどに非力極まるボクサーです。



◾️ボブ・サントス(マネージャー・トレーナー)◾️

この試合は相性から見て、フルトンが勝つんじゃないか。フルトンが距離をコントロールして主導権を握る。

井上はフルトンのボクシングに思い通りの展開に持ち込めない。

総合的に見て、フルトンの方が勝つことに対して完成された ボクサーだ。

フルトンが判定勝利でクロスゲームをものにするだろう。 

▶︎フルトンのベストバウトは、最終劣化バージョンのダニエル・ローマンを準完封した試合。ブランドン・フィゲロア戦は、少なくないファンやメディアの採点では負けていました。




◉◉◉フルトン有利を唱えるレアな御三方でも、予想はいずれも僅差での勝利。

セバスチャン・フンドラほどではないものの、フルトンは体格を生かしたボクシングが完成しきっていない未熟なボクサーです。そして、それは一度も完成を見ることなく、フェザー級でフェイドアウトする可能性が高いでしょう。

あの喜劇的なまでの非力さで、競技人口もレベルも一気に上がるフェザー級に上げたらどうなるのか?悲観的な予想しかできません。

ただし、3日日後に迫った試合はジュニアフェザー級で、このクラスの世界戦3戦全勝0KOのフルトンを名王者とみなす人は一人もいないでしょうが、穴王者という人も一人もいないでしょう。

「並の上」王者です。

しかし、ほとんど試されていないアゴがマッケンジーが言うように強固で、井上のパンチにある程度耐えられるのなら、フルトンの勝負根性にも火が付き、試合はもつれるでしょう。

序盤にフルトンに「勝てる」と言う希望を与えない、「やはり厳しい」と観念させるインパクトを、井上は与えることです。

〝黒いバトラー〟まではいかなくても、フルトンの心は12ラウンド持たない、終盤で諦めると予想します。