「WBSSバンタム級トーナメント決勝が11月7日、さいたまスーパーアリーナで開催」と一部海外メディアで報道されていますが、7日は木曜日です。

普通は11月の予定など入っていません。しかし私はその日なぜか仕事が入って、関東にいないという悲劇!9日土曜日の間違いと思いたいのですが…。


「そもそも、たまアリを抑えたんだから日本の関係者は知ってるはずだし、海外から第一報が入るのは不自然」という声もありますが、リークであるなら全く自然です。

「井岡の幕張メッセ」をリング誌がすっぱ抜いたように、関係者が海外メディアからの発表を望んでリークするのは全く不自然ではなく、リング誌をはじめ米国メディアを崇拝しているこの国ではむしろ〝正攻法〟です。
 
いずれにしても、ビジネスベースで考えたら日本開催しかありえません。WBSSも〝承認料〟やらライセンス料やらをたっぷり請求出来ますし。

懸念材料は厚かましいWBSSがジュニアウェルター級の決勝もバーターで開催するよう要求してくることが確実というところでしょう。

「WBSSの担当窓口に何度連絡を入れても音信不通だった。撤退も考えている」とドネアがしびれを切らすのも当然というか、音信不通で撤退をほのめかしたらメディアにメールして「ちゃんとやります」とか言いだすなんて、もう完全に詐欺のパターンです。

これっきりにして欲しいですね。言わなくてもこれっきりになるでしょうけど。

ボブ・アラムが「WBSSは素人集団」と嘲笑するまでもなくやり方が杜撰です。

アラムもドン・キングもオスカー・デラホーヤも大嘘つきですが、ファイトマネー の数字は正確で金額が大きいメガファイトでは「最低保証」という表現を使います。

「賞金総額5000万ドル、優勝賞金1000万ドル。マイナー階級のマイナー選手と試合でそんなカネが一体どこから出てくるんだ?」。

「外に出した金額よりも現実の数字が小さいと選手はもちろん、ファンが幻滅するからそこだけは守らなければならない」。

その通りです。

プライムタイムの井上はWBSSのグダグダに巻き込まれて、2〜3試合は失いました。もし、WBSSに参加してなければノニト・ドネアやエマヌエル・ ロドリゲスと戦うことは出来なかった、と良いようにとらえるしかありません。

 


前置きが長くなりました。
 

たまアリの話から、ボクシングの会場の話です。

日本のボクシングファンに好きな会場の人気投票をしたらラスベガス(MGMグランドガーデンアリーナ/T-Mobileアリーナ)とニューヨーク(マジソンスクエアガーデン・スポーツアリーナ/バークレイズセンター)の4会場に支持が集中するのでしょう。

しかし私、個人的にはスタジアムが絶対的に好きですね。とはいえ、私がボクシングを見だしたときは〝その時代〟は完全に絶滅していました。

それだから余計に「ポログラウンズ」や「ヤンキースタジアム」、あるいは白井義男の「後楽園球場」が発するフェロモンにメロメロになってしまうのかもしれません。

約10年前に〝その時代〟の復興にボクシング界が動いたことがありました。

きっかけは、史上最高の激突になると期待された「パックメイ」 です。かえすがえすも「パックメイ」はボクシング復活の起爆剤になりえたのですが…。

2009年5月、パッキャオがリッキー・ハットンを粉砕したとき、WOWOWで香川照之が「もう、これはメイウェザーとやるしかない」と思わず独りごちましたが、海の向こうでもNFLダラス・カウボーイズのオーナーで大富豪のジェリー・ジョーンズが「決着をつけなければならい」と会見を開きます。

「カウボーイスタジアム(現AT&Tスタジアム=2016年9月16日にカネロ・アルバレスがリーアム・スミスのボディをえぐったのもこのスタジアム)に招致する。MGMグランドとの招致合戦になる?それはありえない。なぜならカジノでは提示できない金額を用意するから」と宣言。

小さい頃からボクシングファンだったというジョーンズ(今も地元のエロール・スペンスJr.をスポンサード)は 「ボクシングはカジノの小さなホテルではなく、もっと気軽に行ける大きな会場で見せるべき」と至極真っ当な主張を口にします。

現実にはジョーンズが用意した日程で「パックメイ」は実現せず、ジョシュア・クロッティ戦とアントニオ・マルガリート戦に転用されてしまいます。

「カジノは敵にならない」と豪語するテキサスのエネルギー産業長者に刺激を受けたのはMGMなど巨大カジノだけではありませんでした。

〝脱カジノ〟〝もっと市民の近くで〟。トップランクのボブ・アラムまでもが「ボールパーク構想」を打ち出します。
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この試みは2010年6月5日、ヤンキースタジアムのミゲール・コットvsユーリ・フォアマンで実現します。

しかし現実は、私が想像していたフィールドまでびっしり観客席をセットしたフルハウスとは全く様相が違うもので失望してしまいました。

観客席は右翼のアリーナ席とライトスタンドのみ。その他はぐる〜〜っと空席。

見るからに寂しい光景でした。

5月の井上尚弥が出場したSSEハイドロも上階席を封鎖して残念でしたが、屋外でそれをやっちゃうと本当に寂寥感が漂って悲しくなってしまいます。

それでも試合が面白ければ何の問題もないのですが、退屈な展開と拍子抜けする結末でした。
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1976年9月28日、Undisputed Heavy Weight Championモハメド・アリvsケン・ノートン。コットvsフォアマンはこの時以来「34年ぶりの世界戦」と煽ってましたが…。

ーーースタジアムにカジノ、ダウンタウンのアリーナ、大学構内の会場…そして日本武道館や両国国技館に後楽園ホール。

そこに向かうだけでワクワクが抑えられない、魅惑的な「ボクシングの家」を頬ずりしながら愛でて行きます。