PFPは脳内妄想ランキングです。正解などあるわけがありません。
所詮、正解などない=全ては妄想なのですからリング誌の会議制はもちろん、ESPNの投票制も虚しいアプローチに過ぎません。
例えば、井上尚弥はボクシングの聖書・リング誌で4位ですが、最古の専門誌・英国ボクシングニューズ誌では6位です。紙媒体を持たないboxingscene.comで2位、BOXING NEWS24では3位と評価されています。
どれも間違いではありませんし、正解でもありません。
畢竟、ボクシングの強さと偉大さはリングの中でしか決着はつかないのですから。
それでも、この妄想のお遊びをボクシングファンやメディアが好んで議論するのは大きく二つの理由が存在します。
一つ目は「シュガー・レイ・ロビンソン」 です。SRL以前にもPFPの考え方は存在しましたが、彼の活躍で一気に顕在化しました。
1940年代〜50年代。SRLの時代はまだまだ「ヘビー級が動くが如くボクシングは動く」の時代です。もっと直截に言うと「ヘビー級以外はボクシングじゃない」時代でした。
1930年代、このスポーツにまだ8階級しかなかった清廉潔白の時代にヘンリー・アームストロングがわずか10ヶ月間で3階級制覇をやってのけたのは「ヘビー級にしか目を向けない世界へ向けて花火でも狼煙でも何でもいいから打ち上げたかったから」です。
SRLの登場によってボクシングがSweet Science であることをあらためて思い知らされたメディアやファンは「体重同一時ならSRLは(同時代のヘビー級のスーパースター)ロッキー・マルシアノよりも間違いなく強い」と認めます。
しかし、それはSRLへの賛美歌にとどまり1970年代までは「エデル・ジョフレは不動のPFPキング」「ロベルト・デュランはアリやフォアマンより上」なんて注目されることはありませんでした。
二つ目が「団体と階級の増殖」。実はこちらの理由こそが、PFPが持て囃されるようになったより大きな理由です。
今や、直接対決できるはずの同じ階級の選手でも「マニー・パッキャオはエロール・スペンスJr.に勝てるか?」とPFPの概念は階級にまで浸透する、巨大な矛盾が重く横たわる異常な時代が続いています。
メディアもファンも誰が強いのか、同じ階級ですらわからないという混迷の時代が現代です。脳内妄想をコンパスにするしかない哀れな時代です。
50年後、100年後もこのスポーツが生き残っているかは極めて不透明ですが、もし命脈をつないでいたら4団体時代はUndisputed Champion(議論する余地のない王者=完全統一王者)を除いて王者不在の「大空位時代」として記録されているかもしれません。
このコンパス無き時代を代表するスターがマニー・パッキャオです。
ライバルのフロイド・メイウェザー同様、Undisputed Championの座に就いたことは唯の一度もありません。
防衛回数もジュニアフェザー級のIBFバージョンを4度守ったのが最多。
史上唯一の8階級制覇にしても、Lineal Champion(フライ:チャチャイ・ダッチボーイジム/フェザー:マルコ・アントニオ・バレラ/ジュニアライト:ファン・マヌエル・マルケス/ジュニアウェルター:リッキー・ハットン)を倒して獲得したのは半分の4階級(とはいえこの4階級制覇も史上唯一)にとどまります。
そもそも、アームストロングの1団体オリジナル8時代の3階級制覇との比較なんて出来るわけがありません。
それでも、パッキャオとメイウェザーは脳内妄想でも専門家が満場一致でPFP1位に推した稀有なファイターであることは間違いありません。
PFPに正解などない。そう書いてしまいましたが、もしかしたら、この2人の1位に関しては正解だったのかもしれません。
前置きが長くなってしまいました。
ボクシング解説者で、最も有名なインタビュアーの1人マックス・ケラーマンが Kellerman: Pacquiao could be best pound-for-pound fighter ever (パッキャオは歴代PFP1位として相応しい)と語っているのです。
そして、リング誌最新号(10月号)でも「MANNY PACQUIAO: ALL TIME GREAT?」(パッキャオは史上最高の一人か?)と特集。
10月号の表紙はパーネル・ウイテカー。ボクシングがスイート・サイエンスであるなら、スイートピーこそが史上最高の選手だと言えるかもしれません。
※ちなみに巻頭見開きカラーで村田諒太vsロブ・ブラント第二戦が「村田は再戦で強くなる」とグラビアされています。
ウイテカーが稀代のデフェンスマスターなら、リングの最前線に陣取る究極のフォワードがパッキャオです。
7月号の月間最高選手に輝いたパックマンはリング誌PFP10傑に返り咲き。ダグ・フィッシャー編集長が「パッキャオは歴代最高選手の一人ではないと、もし考えるのであれば、あなたは生理的にパッキャオが嫌いなだけだろう」とまで啖呵を切った「REEVALUATING GREATNESS」(パッキャオの偉大さを再評価する)。
パッキャオが、なにゆえ特別なのかを6ページにわたって考証しています。
「二つのディケイド(2000年代&2010年代)に渡って、これほどの実績を残したボクサーが他にいるか?そう、誰でも知ってる二人しかいない。1940年代&50年代のシュガー・レイ・ロビンソンと1960年代&1970年代のモハメド・アリだ」。
「私たちはどうしても米国の中量級やヘビー級のボクサーを高く評価し、アジアの軽量級ボクサーを軽視してしまう。パッキャオは、その偏見のレンズを通してですら偉大に見える」。
*******
「普通に歴代最高でしょ」と語るケラーマンと「パッキャオの偉大さは攻撃力ではなくボクシングIQの高さ」と断言するフィッシャー。
まだまだ、続きます。
所詮、正解などない=全ては妄想なのですからリング誌の会議制はもちろん、ESPNの投票制も虚しいアプローチに過ぎません。
例えば、井上尚弥はボクシングの聖書・リング誌で4位ですが、最古の専門誌・英国ボクシングニューズ誌では6位です。紙媒体を持たないboxingscene.comで2位、BOXING NEWS24では3位と評価されています。
どれも間違いではありませんし、正解でもありません。
畢竟、ボクシングの強さと偉大さはリングの中でしか決着はつかないのですから。
それでも、この妄想のお遊びをボクシングファンやメディアが好んで議論するのは大きく二つの理由が存在します。
一つ目は「シュガー・レイ・ロビンソン」 です。SRL以前にもPFPの考え方は存在しましたが、彼の活躍で一気に顕在化しました。
1940年代〜50年代。SRLの時代はまだまだ「ヘビー級が動くが如くボクシングは動く」の時代です。もっと直截に言うと「ヘビー級以外はボクシングじゃない」時代でした。
1930年代、このスポーツにまだ8階級しかなかった清廉潔白の時代にヘンリー・アームストロングがわずか10ヶ月間で3階級制覇をやってのけたのは「ヘビー級にしか目を向けない世界へ向けて花火でも狼煙でも何でもいいから打ち上げたかったから」です。
SRLの登場によってボクシングがSweet Science であることをあらためて思い知らされたメディアやファンは「体重同一時ならSRLは(同時代のヘビー級のスーパースター)ロッキー・マルシアノよりも間違いなく強い」と認めます。
しかし、それはSRLへの賛美歌にとどまり1970年代までは「エデル・ジョフレは不動のPFPキング」「ロベルト・デュランはアリやフォアマンより上」なんて注目されることはありませんでした。
二つ目が「団体と階級の増殖」。実はこちらの理由こそが、PFPが持て囃されるようになったより大きな理由です。
今や、直接対決できるはずの同じ階級の選手でも「マニー・パッキャオはエロール・スペンスJr.に勝てるか?」とPFPの概念は階級にまで浸透する、巨大な矛盾が重く横たわる異常な時代が続いています。
メディアもファンも誰が強いのか、同じ階級ですらわからないという混迷の時代が現代です。脳内妄想をコンパスにするしかない哀れな時代です。
50年後、100年後もこのスポーツが生き残っているかは極めて不透明ですが、もし命脈をつないでいたら4団体時代はUndisputed Champion(議論する余地のない王者=完全統一王者)を除いて王者不在の「大空位時代」として記録されているかもしれません。
このコンパス無き時代を代表するスターがマニー・パッキャオです。
ライバルのフロイド・メイウェザー同様、Undisputed Championの座に就いたことは唯の一度もありません。
防衛回数もジュニアフェザー級のIBFバージョンを4度守ったのが最多。
史上唯一の8階級制覇にしても、Lineal Champion(フライ:チャチャイ・ダッチボーイジム/フェザー:マルコ・アントニオ・バレラ/ジュニアライト:ファン・マヌエル・マルケス/ジュニアウェルター:リッキー・ハットン)を倒して獲得したのは半分の4階級(とはいえこの4階級制覇も史上唯一)にとどまります。
そもそも、アームストロングの1団体オリジナル8時代の3階級制覇との比較なんて出来るわけがありません。
それでも、パッキャオとメイウェザーは脳内妄想でも専門家が満場一致でPFP1位に推した稀有なファイターであることは間違いありません。
PFPに正解などない。そう書いてしまいましたが、もしかしたら、この2人の1位に関しては正解だったのかもしれません。
前置きが長くなってしまいました。
ボクシング解説者で、最も有名なインタビュアーの1人マックス・ケラーマンが Kellerman: Pacquiao could be best pound-for-pound fighter ever (パッキャオは歴代PFP1位として相応しい)と語っているのです。
そして、リング誌最新号(10月号)でも「MANNY PACQUIAO: ALL TIME GREAT?」(パッキャオは史上最高の一人か?)と特集。
10月号の表紙はパーネル・ウイテカー。ボクシングがスイート・サイエンスであるなら、スイートピーこそが史上最高の選手だと言えるかもしれません。
※ちなみに巻頭見開きカラーで村田諒太vsロブ・ブラント第二戦が「村田は再戦で強くなる」とグラビアされています。
ウイテカーが稀代のデフェンスマスターなら、リングの最前線に陣取る究極のフォワードがパッキャオです。
7月号の月間最高選手に輝いたパックマンはリング誌PFP10傑に返り咲き。ダグ・フィッシャー編集長が「パッキャオは歴代最高選手の一人ではないと、もし考えるのであれば、あなたは生理的にパッキャオが嫌いなだけだろう」とまで啖呵を切った「REEVALUATING GREATNESS」(パッキャオの偉大さを再評価する)。
パッキャオが、なにゆえ特別なのかを6ページにわたって考証しています。
「二つのディケイド(2000年代&2010年代)に渡って、これほどの実績を残したボクサーが他にいるか?そう、誰でも知ってる二人しかいない。1940年代&50年代のシュガー・レイ・ロビンソンと1960年代&1970年代のモハメド・アリだ」。
「私たちはどうしても米国の中量級やヘビー級のボクサーを高く評価し、アジアの軽量級ボクサーを軽視してしまう。パッキャオは、その偏見のレンズを通してですら偉大に見える」。
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「普通に歴代最高でしょ」と語るケラーマンと「パッキャオの偉大さは攻撃力ではなくボクシングIQの高さ」と断言するフィッシャー。
まだまだ、続きます。

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