διασπορά  Diaspora,  diaspora  גלות

撒き散らされた種子。

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人類史上、最も歴史のあるプロスポーツであるにもかかわらず、ボクシングは奇妙な因縁に絡まれる宿命を背負い続けています。

このスポーツには世界タイトルマッチを統括し、チャンピオンを認定する組織が存在しません。

統括するのはタイトルマッチが行われる地域のローカル・コミッション、認定するのは〝主要〟と呼ばれるだけで4つも乱立する認定団体です。

肝心カナメがばらばらであるだけでなく、認定団体に至ってはいくつも存在して、好き勝手なランキングを作り、階級と王者を濫造しているのです。

つまり、このスポーツ(スポーツと呼べるなら)にはガバナンスを効かせる統括団体が喪失しているのです。

そして、様々な地域でローカル・コミッションが統括するのですから、常設のリングも存在しません。

また、それゆえに常打ち小屋を持たないのも当然の帰結です。

そうです、ボクシングは〝国〟を持たないスポーツなのです。

後楽園ホールは〝常打ち小屋〟と呼べるかもしれない世界でも稀有なリングですが、他の格闘技や演芸も行われており〝後楽園ボクシングホール〟ではありません。

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メインバウトの副社長は、人類史上で最古の歴史を持つのに流浪を強いられ続けているボクシングの姿に、自らのルーツを重ねて見たのかもしれません。

いや、それはあまりにも物語を嗜好するものの見方です。

そんな正直で、わかりやすい思考回路など持っているわけのないのがボブ・アラムです。

彼を語るときの注意点を列記していると1日では足りませんが、濾過して凝縮すると「性善説は通用しない」ということに尽きます。

さて。

21世紀に実在する妖怪、ボブ・アラムのお話です。